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japanese.china.org.cn |23. 07. 2024

中国に矛先を向けるリムパック 太平洋は「太平」にならず

タグ: リムパック 環太平洋合同演習 地政学
中国網日本語版  |  2024-07-23

米太平洋艦隊が主催する、「世界最大規模」と称する多国間海上演習「環太平洋合同演習(リムパック)2024」が、6月27日から8月1日にかけてハワイ諸島周辺及びパールハーバーで行われる。

今年のリムパックには並々ならぬ意義がある。

(一)中国を念頭に置く狙いが特に顕著。ある匿名の米シンクタンク専門家は、「中国に警告するため、米国とその同盟国は広い地域で複数回の撃沈訓練を行い、米国が衝突の初動で多くの中国船を撃沈できる能力をアピールする必要がある」と述べた。米海軍が発表した情報によると、今回のリムパックの大きな見せ場となるのは、排水量4万トンの大敵強襲揚陸艦「タラワ」の実弾撃沈だ。海外メディアの報道によると、中国の075型強襲揚陸艦の排水量は4万トン以上。驚くほど露骨だ。

(二)全面的な訓練内容。海軍の作戦は対艦、対空、対岸突撃、強襲揚陸、対潜、対機雷戦などで、今回の演習ではほぼすべて網羅されている。さらに特殊作戦や人道支援などの訓練も計画されており、異例とも呼べるほど全面的だ。

(三)地政学的な意図が濃厚。国際体制における覇権国である北米大陸の米国は終始、ユーラシア大陸事業の主導をその最終目標としている。そのため今回の海上軍事演習の地政学的な意図はかつてないほど色濃い。訓練内容に含まれる対空攻撃、対潜戦、特殊作戦、強襲揚陸、海上大規模対抗はこれを証明している。海軍という軍種の戦略性も、今回の合同軍事演習で余す所なく示されている。米国の百年の歴史を持つ海軍の底力を伺うことができる。

リムパック2024は現在も続いている。この「太平」という名を冠する世界最大の海は、このような演習により日増しに「不太平」になる可能性が高い。これは環太平洋諸国の人々が直面している共通の難題だ。(筆者=楊震・上海政法学院北東アジア研究センター副主任)

「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年7月23日