留学生の情報提供をハーバード大に強要、関係者は米政府に強い不満を表明

米政府がハーバード大学の留学生受け入れ資格停止及び在学中の留学生の転校命令を発表した問題で、連邦判事が24日に一時的に差し止め命令を出したものの、なお数千人の留学生が不安定な状態に置かれている。米教育界は「深刻な状況」と警告。しかしトランプ米大統領は25日も禁止令を擁護し、ハーバード大の一部留学生の情報提供を要求した。

24日付米紙「ニューヨーク・タイムズ」は、「ハーバード大ですらこのような打撃を受けるなら、他大学も危機に瀕しているのでは」と報じた。多くの大学関係者は、政府が留学生募集を梃子に他大学にも改革を迫る可能性を懸念している。マサチューセッツ工科大学（MIT）のコーンブルース学長は、学内通知で「深刻な状況」と記した。

同紙はカリフォルニア大学バークレー校高等教育研究センターのダグラス上席研究員の指摘を引用し、「連邦政府は大学の自治権を侵食しようとしており、これは米国が学術人材獲得で厳しい冬を迎えつつあることを意味する」と報じた。世界的な優秀人材の受け入れが学術プロジェクトと革新的研究を促進し、卒業後の留学生の多くが米国に残り学界及び民間企業でグローバル経済に活力を与えている点を強調した。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2025年5月26日