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japanese.china.org.cn |30. 10. 2025

今回のAPEC会議が注目される理由

タグ: APEC会議
中国網日本語版  |  2025-10-30

アジア太平洋経済協力(APEC)第32回非公式首脳会議が間もなく、韓国の慶州で開催される。

現在のアジア太平洋地域は世界人口の3分の1を占め、世界経済総量の6割超、貿易総量の約半分を占めている。これは経済グローバル化がAPEC地域にもたらした機運なくして得られなかった成果だ。開放的な協力と融合的発展こそが「アジア太平洋の奇跡」を生む鍵であることは、歴史と実践が繰り返し証明する通りだ。アジア太平洋地域で最もハイレベルかつ広範な分野をカバーし、最も影響力を持つ経済協力メカニズムであるAPECは、地域の貿易・投資自由化および円滑化の促進において着実な進展を続け、アジア太平洋地域に大発展・大繁栄・大連携をもたらし、同地域を世界経済の最も活力あふれる成長エンジンへと導いた。

APECのより大きな意義は、世界で最も広大な大洋を「協力の海」「連携の洋」に変えようとしている点にある。世界が新たな岐路に立ち、地政学的亀裂が産業チェーンの一体性を引き裂きつつある現在、「デカップリング・チェーン分断」や「スモールヤード・ハイフェンス」といった耳障りな不協和音が鳴り響く。アジア太平洋諸国は国境を超えた共通の課題に直面しており、単独行動や排他的なグループ形成は何ら解決に資さない。APECは、「アジア太平洋の繁栄は対立ではなく協力に根ざす」という基本認識を再確認する場だ。必要なのは分裂と対立を煽る「インド太平洋戦略」ではなく、全ての構成員を包摂する「アジア太平洋の運命共同体」だ。APECが体現する開放性と包摂性こそが、共通の課題への最適解であり、最大の同心円を描く正しい選択だ。

つい先ごろ、第20期四中全会で審議・採択された「十五五」計画に関する建議は、APEC地域の今後30年にわたる発展の需要との一致性が極めて高い。建議で提唱された「自主的な開放拡大」「貿易の革新的発展の促進」「双方向投資協力の拡大」「『一帯一路』の質の高い共同構築」などの施策は、中国とアジア太平洋各エコノミーの協力に新たな可能性を拓くに違いない。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年10月30日