| japanese.china.org.cn |21. 11. 2025 |
新華時評:高市首相の危険な進路変更 歴史への逆行は必ず失敗に終わる
【新華社北京11月20日】日本の高市早苗首相は、極めて危うい手つきで国家のかじを切り、その進路を歴史の暗礁へと向かわせている。
高市氏が国会で述べた台湾に関する誤った発言は、決して単なる「言い間違い」や「失言」にとどまらない。国の将来と地域の平和を掛け金にし「パンドラの箱」を開けようとするかのような政治的なギャンブルである。これは日本の平和憲法への公然たる裏切りであるだけでなく、中国の内政への乱暴な干渉であり、戦後の国際秩序に対する意図的な挑発でもある。歴史の流れに逆行するこのような姿勢は、必ず失敗に終わるだろう。
高市発言の悪質さは、戦後日本の指導者の発言として前例のない水準に達している。公の場で「台湾有事は日本有事」と唱え、これを集団的自衛権の行使と関連づけた首相は高市氏が初めてである。台湾問題で武力介入の野心を示したのも、中国に対する軍事的威嚇を表明したのも初めてだ。こうした発言は、中日関係の政治的基盤を根底から損ない、中国人民の強い憤りと非難を招いている。
高市氏の言動は、孤立した個人の振る舞いではない。その背後には、軍国主義の亡霊を呼び戻し、戦後体制の枠組みから完全に抜け出そうとする日本国内の右翼的な逆流が存在する。高市氏らの念頭にあるのは、日本国民の平和な暮らしを守ることではない。「外部の脅威」を口実に平和憲法の改正を進め、いわゆる「軍隊の正常化」を実現し、かつての「軍事大国」への回帰を阻む障害を取り除くことである。台湾問題は、その危険な計画のための単なるてこに過ぎない。意図的に危機をあおり立て、最終的には平和憲法を打ち破り、戦争という怪物を再び解き放つことがその狙いである。
平和の果実は、決して容易に得られたものではない。日本の人々は、右翼的な逆流の企てに完全に飲み込まれたわけではない。高市氏の危険な発言が明らかになるや、日本社会には直ちに強い警戒と鋭い反発の声が湧き上がった。最大野党の党首による厳しい批判、自民党内の重鎮議員の深い憂慮、学者たちの痛切な指摘、そして市民による怒りの抗議行動。こうしたすべてが、日本社会にはなお理性的な声と平和を守ろうとする力が確かに息づいていることを如実に物語っている。
歴史は鏡である。20世紀に日本の軍国主義が引き起こした侵略戦争は、アジア諸国の人々に深刻な災禍をもたらしただけでなく、日本自身にも甚大な代償を強いた。戦後日本が経済復興と繁栄を実現できた根本は、平和発展の道を選び、世界に向けて「二度と戦争をしない」と厳粛に誓ったことにある。この誓いこそ、日本が国際社会に復帰するための礎となり、今日の日本が世界に立つための最も重要な支えとなった。
高市氏をはじめとする右翼勢力は今、この礎を破壊し、自らの政治的な利益のための火遊びをたくらんでいる。だが理解しなければならないのは、中国はもはや百年前の中国ではなく、世界の構造もかつてとは大きく異なるということだ。国家の主権と領土の一体性を守る中国人民の強い決意、確固たる意志、強大な能力を過小評価すべきではない。台湾問題は中国の核心的利益中の核心であり、レッドライン(越えてはならない一線)とボトムライン(譲れない一線)である。中国の内政に干渉し、中国統一の大業を阻もうとするいかなる行為も、必ず正面から痛烈な反撃を受けることになる。
われわれは高市氏とその政権に対し、歴史に深く向き合い、誤った発言を撤回し、中国に関する問題で事態をさらにこじらせるのをやめ、実際の行動によって誤りを正し、中日関係の政治的基盤を守るよう厳粛に促す。もしも独断専行をやめず、誤った道へとますます踏み込み、14億の中国人民を敵に回すことをいとわないのであれば、その先に待つのは、80年前をも上回る徹底した失敗である。
「新華網日本語版」2025年11月21日
