茶の購入は簡単なことではない。良質なお茶を手に入れるには、さまざまな茶のグレード、価格、相場の動きおよび茶の評定、検査方法など多くの知識を身につけなければならない。茶の質は、主に色、香り、味、形という四つの方面から識別する。しかし、普通のお茶を飲む人に対し、茶を買う時に、普通はお茶の外形と色合いを見、香りをかぐことしかできず、茶の品質を判断するのはさらに難しい。ここでは大ざっぱにお茶の識別方法を紹介する。お茶の外形から主に五つの方面から見る。つまり、柔らかさ、外形、色合い、完ぺきさ、見た目の良さである。 1、柔らかさ 柔らかさは品質を決定づける基本的な要素で、いわゆる「干した茶葉は外形を見、湿り気のある茶葉は葉の茎を見る」ことは柔らかさのことを指す。普通若茶の葉は、その茶の種類の外形に合致しやすく(例えば竜井の「つやがある、扁平、まっすぐ」)。そのほか、茶葉に先があるかどうかから識別することもできる。鋒の芽がよく、白毫が顕著であれば、新鮮で、加工もすばらしいことを表している。原料が新鮮でないと、いくらうまく加工しても、鋒の芽と白毫はない。しかし、綿毛の多少だけから柔らかさを識別することはできない。さまざまなお茶に対する具体的な要求が異なっており、上質の獅峰竜井には綿毛はない。そのうえ、綿毛はニセモノがまぎれ込みやすく、人工的に加えたものも多い。芽の柔らかさは綿毛が多いことで判断基準とするのは、毛峰、毛尖、銀針などの「綿毛類」茶のみに適している。ここで言及しなければならないのは、最も柔らかい新鮮な茶の葉であっても、芽や葉を採り、芽の心を摘みとる方法は適切ではない。芽の心がうまく伸びていない部分があるため、成分が十分ではなく、特に葉緑素の含有量は低い。単に柔らかさを求めて芽の心を使うようなことはしないほうがよい。 2、外形 外形はさまざまな茶に備わる外形の規格である。例えば、炒青条形、珠茶円形、竜井偏形、紅碎茶粒形などがある。細長い形のお茶は柔らかさ、曲がっている度合い、円が偏平である、重さから 円形茶は粒の柔らかさ、均等さ、重さ、中空、ということになる。偏平形茶はつるつるしている度合いと、規格に合っているかどうかを見る。一般的に言えば、外形が締まりのある、重い、円い(扁平形茶を除く)、まっすぐ伸びているものは、その原料が新鮮で、上手に加工され、品質が優れている。外形がたるみ、扁平(扁平形茶を除く)、ばらばらで、焦げた味があれば、原料が古く、加工が悪く、品質が劣ることを示している。 3、色合い 茶の色合いは原料の柔らかさ、加工技術と密接な関係がある。さまざまなお茶については一定の色合いの要求がある。例えば、紅茶は真っ黒で、緑茶は青緑色で、ウーロン茶は青褐色で、黒茶は黒色など。しかし、どの種類のお茶でも、よいお茶であれば、色合いが一致しており、つやがある。もし色合いが一致しておらず、つやがなければ、原材料の柔らかさが一致しておらず、加工が悪く、質が劣ることを示している。 茶の色合いはまた茶の木の産地と季節および大きなかかわりがある。例えば、高山緑茶は色合いが緑黄、さっぱりして明るさを帯びている。低山茶または平地茶は色合いが深緑でつやがある。茶を加工する過程において、技術が適切でないなら、色合いが変わる。 お茶を買う時、具体的に購入したお茶の種類によって判断する。たとえば竜井の場合、獅峰竜井のほうがよい。その明前茶は青緑色でなく、天然のベージュであって、明るい黄色を呈する。これは獅峰竜井の特徴のひとつで、色合いの上でその他の竜井とはっきり区別される。ホンモノとニセモノの獅峰竜井の違いは、本当の獅峰竜井はむらがなく、すべすべしている。薄黄色、浅緑色、すがすがしい香りがする。ニセモノの獅峰竜井は粗雑で、黄色を呈している。豆を炒めたような匂いがする。何度も比較しないと、判断はむずかしい。しかし、それを入れると、違ったところが明らかになってくる。ニセモノの獅峰竜井は竜井ならではの新鮮な香りがない。 4、完ぺきさ 完ぺきさは茶の外形とばらばらになっている度合である。均整がとれたものがよく、ばらばらであるのは劣ったものである。 わりに標準的な茶の評定は、茶の葉を木製の皿に置き、茶の葉が回転力の作用の下で、形の大きさ、重さ、太さ、完ぺきさによってはっきりした階層が形成される。その中で太いのは最も上に、細くて丈夫なものは真中に集まり、ばらばらなものは最も下になる。中間層のお茶の多いものがよいと見なされている。上層は普通太くて古い葉が多く、味が薄く、茶湯の色は薄い。下層のばらばらなお茶は多くの場合、入れると往々にして濃すぎ、茶湯の色も濃い。
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