ラフ族の人々は新中国が成立するまで歴代の支配階級に「野人」と見なされていた。そのため、原生林に閉じ込められ、暮らしていたラフ族の人びとの間では原始的な風俗がたくさん残っていた。焙じ茶を飲むことはラフ族の人たちの古めかしい、伝統的なお茶の飲み方である。 ラフ族の焙じ茶はラフ語で「腊所奪(ラソト)」と言う。焙じ茶を飲む際には普通次の四つのプロセスがある。 1、 お茶を焙じる。小さな陶製のかめを弱火で温めてから、適当な量のお茶を入れて、動かしながら焙じる。お茶を黄色いを帯びて、香ばしさが出るまでムラなく焙じる。 2、 お茶を入れ、泡を取り除く。お茶の入った小さな陶製のかめにお湯をいっぱい入れて、すぐ上の泡を取り除き、再びお湯をたっぷり注ぐ。3〜5沸かせば、飲めるようになる。茶碗にすこし入れて、その濃さによってまたお湯を入れるかどうかっを決める。 3、 お茶を注いでお客さんに差し上げる。できたお茶を茶碗に注いで、お客さんに差し上げる。 4、 熱いお茶を飲む。香ばしくて、味の濃い、スタミナのつく焙じ茶こそ上等のお茶であるとラフ族の人びとは考えている。そのため、ラフ族の人たちは熱い焙じ茶を飲むのが大好きである。
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