家庭
中国には約3億4837世帯があり、都市部住民の1世帯当たり人口は3.44人、農村部住民の1世帯当たり人口は4.3人である。中国の家庭は夫婦と子女からなる核家族世帯が一般であり、3世代あるいはそれ以上のものからなる多世代世帯の家庭もあるが、人々が個人の生活の自由を追求し始めるにつれて、家庭はだんだんと少人数化、直系化へと発展している。
かつての中国の家庭では、普通は家長(夫あるいは妻)が家庭の事柄について決定的役割を果たしていたが、現在、ほとんどの家庭ではだいたい夫婦あるいは夫婦とその他の家庭メンバーがともによりよい家庭をつくるためのプランを練り、家庭の事柄を一緒に検討している。そのほか、家事をみんなでやるという生活意識の形成によって、家事の分担はいっそう合理的なものになった。夫であれ妻であれ、相手が仕事の中で成長することを支えてあげようとしている。
中国では昔から年寄りを尊敬し幼少者をいつくしむ伝統がある。多くの家庭では2世代世帯のものが同居してはいないが、密接な往来を保ち、成年した子女には父母を扶養する法的義務がある。中国の人たちは非常に親戚関係を大切にし、父母、子女以外に、兄弟、姉妹、甥と叔父の間でも親しい親戚としての情が保たれている。
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