祖国統一の大業達成は全中国人民の共通の願い
李 鵬(1996年1月30日)

同志の皆さん、友人の皆さん:
江沢民氏の「祖国統一の大業達成促進のために引き続き奮闘しよう」という重要な談話の発表一周年に際し、首都各界の人びとが一堂に会して江沢民氏の談話に対する体得について語るのは非常に有意義なことである。

台湾は中国の不可分の一部である。海峡両岸の分離の局面に終止符を打ち、中国統一の大業を達成することは、台湾同胞を含む全中国人民の崇高な使命と共通の願いである。1979年いらい、中国共産党は台湾に対する「平和統一、一国二制度」の基本方針とそれに適合した一連の政策を打ち出し、海峡両岸の関係の発展を促し、著しい成果をあげた。これは両岸の社会各界の人びとと広範な同胞がともに努力したたまものでもある。昨年1月30日、江沢民氏は中国共産党と中国政府を代表して、台湾問題の解決をめぐって系統的で、重要な談話を発表した。この談話はケ小平氏の「平和統一、一国二制度」に関する思想の真髄を的確に解明し、台湾問題の解決が直面している情勢を客観的に分析するとともに、現段階において両岸の関係をさらに発展させ、祖国の平和統一の過程をおしすすめることについて八項目の主張を打ち出した。この談話は台湾問題を解決する面でのわれわれの党と政府の政策面での一貫性と連続性を十分に具現し、両岸関係を発展させ、祖国の統一を促す決意と誠意を具現したものであるとともに、台湾問題を解決するための綱領的文献でもある。

江沢民氏が打ち出した八項目の主張の第一は、「『一つの中国』の原則を堅持することは平和的統一を実現するための基礎と前提である。中国の主権と領土を分割することはけっして許されない」とはっきりと指摘した。これは八項目の主張の核心である。中国人民はいかなる「台湾独立」の言動にも反対するだけでなく、「分裂、分治」「段階的な二つの中国」など「一つの中国」の原則に背く言動にも反対している。周知の原因から、祖国大陸と台湾はまだ統一を実現していないが、台湾は中国の不可分の一部分である。中国は台湾に対する争う余地のない主権を擁している。台湾当局のいわゆる「両岸の分裂、分治」は、中国の主権がすでに分裂し、海峡両岸は「二つの対等かつ互いに隷属することのない政治的実体」であり、すでにそれぞれが「独立した国際法人」になったことを吹聴し、そして台湾が国連に加盟し、主権国のみが参加できる国際機構に加入して、「二重の承認」をおしすすめることを吹聴するものである。要するに、形をいかに新しいものにしようと、どう変わろうと、基本から離れるものでなく、台湾当局の根本的なねらいは台湾を中国から分裂させることにあり、つまり「台湾独立」をおしすすめることにほかならない。これこそ、中国人民と台湾当局との根本的食い違いである。

江沢民氏は談話の中で一連の建設的な提案をうち出した。とくに、江沢民氏は再度「両岸の敵対状態に正式に終わらせ、平和的統一を徐々に実現する」ことについての交渉をおごそかに提案し、そしてその第一歩として、双方がまず「『一つの中国』の原則の下で、両岸の敵対状態に正式に終わらせる」ことについて話し合い、合意に達し、それをふまえて、共同で中国の主権と領土保全を守る義務を担うとともに、今後の両岸関係の発展について想を練ることを提案した。この提案がうち出されたのは、双方が「一つの中国」の原則の下で、両岸関係の発展にとって望ましい安全の環境をつくり出すことに着眼し、台湾同胞の切実な利益にかかわる問題を解決することに着眼するとともに、平和的統一を実現するにはある過程を必要とし、統一的な計画を制定してそれを一歩、一歩と実施すべきであることにも着眼したものである。この提案がうち出されたのは、われわれの党と政府の台湾問題を解決するにあたっての誠意を具現したものであり、それは台湾島の内外における見識ある人びとの普遍的な注目と賛同を得ている。しかしながら、台湾当局は祖国を分裂させようとする企みをいささかも変えず、上述の重要な提案に対して積極的に呼応しないばかりでなく、逆に、実際にそぐわない先決条件を提出し、海峡両岸の交渉に幾重もの障害を設けた。

江沢民氏は談話のなかで、両岸の経済がともに繁栄し、中華民族全体に幸せをもたらすため、21世紀の世界経済の発展に目を向けて、両岸の経済の交流と協力を大いに発展させなければならない、両岸の同胞はともに中華文化のすぐれた伝統を受け継ぎ、発揚しなければならない、実際的段取りを追って両岸の直接の「三通」(郵便物交換・通航・通商)の実現を速めなければならない、ひきつづき両岸同胞の相互往来と交流を強化し、相互理解と相互信頼を増進しなければならない、と呼びかけている。これはわれわれの台湾に関する方針・政策が中華民族全体の利益から出発したものであり、非常に実際的なものであることを物語っている。われわれは両岸関係の発展を促し、平和的統一にとってさらに有利な条件をつくり出すため、長期にわたってこれらの方針・政策を貫きとおしていくことであろう。

海峡両岸の同胞は情は兄弟のように親しく、運命をともにしている。江沢民氏の談話はわれわれの台湾同胞に寄せる肉親としての情と切なる願いにみちている。台湾の各党派、各界の人びとがわれわれと両岸の関係および平和的統一に関して意見を交換することを歓迎するものである。われわれは一貫して、平和的方式で祖国を統一することを主張しているが、終始、武力行使を放棄することは約束していない。これはけっして台湾同胞に対するものではなく、中国の統一に干渉し、「台湾独立」をおしすすめようとする外国勢力の企みに対するものである。中国の統一はまったく中国の内政であり、いかなる外国勢力がいかなる形で干渉することも許されない。いかなる状況の下でも、わが党と政府はひきつづき台湾商工界の祖国大陸への投資を奨励し、支持し、台湾同胞の正当な利益を保護する。われわれは台湾同胞の生活様式と主人公となる願いを十分に尊重しており、広範な台湾同胞がわれわれとともに、共同で両岸関係の新しい局面を切り開くことを心から望んでいる。
江沢民氏の重要な談話は国内、国外の中国人に熱烈に歓迎されるとともに、国際社会でもひじょうに重視されるところとなり、両岸関係の発展と祖国統ーの進展を促すうえで深遠な影響をもたらした。しかし、台湾当局の一部指導者は依然として祖国を分裂させる立場を固持し、「一つの中国」の原則に対抗し、民族の大義を無視して外国の反中国勢力と互いに利用し合うことに力を入れ、「生存の空間をかちとる」ことを吹聴し、「二つの中国」と「一つの中国、一つの台湾」をでっちあげ、直接両岸関係発展の基礎をぶちこわし、両岸関係に大きな挫折と後退をもたらすことになった。こうした逆行的行為が台湾人民を含む中国人民に断固反対されるのは当然のことである。「台湾独立」をでっちあげる者は、誰もが中国統一をぶちこわす張本人にほかならず、いかなる弁解も役立たない。昨年六月いらい、中国人民は分裂反対、「台湾独立」反対の闘争をおしすすめて、中国の主権と領土保全を擁護する決意と力をはっきりと示した。台湾当局の一部の指導者の逆行的行為は、すでに両岸関係を不安定な状態に追い込み、台湾の経済の発展、社会の安定に直接危害をもたらし、台湾同胞の切実な利益を損なうこととなった。このところ、台湾当局は「両岸関係の緩和」という虚像をつくり出そうとしているが、実際は「二つの中国」のでっちあげに拍車をかけ、「弾力的実務外交」を大いに推進し、兵器装備をやっきになって買い付けている。これは、彼らのいっている「緩和」はウソであり、「台湾独立」をつくり出すことがその本音であることを物語っているにすぎず、むだ骨折りである。台湾当局が口先ばかりでなく、行動でも「二つの中国」、「一つの中国、一つの台湾」でっちあげを放棄してこそはじめて、両岸関係は正常に発展することができるのである。台湾当局の祖国分裂活動が一日でも停止しないかぎり、われわれの分裂反対、「台湾独立」反対の闘争は一日も停止することはなく、それによってもたらされるすべての結果については、いうまでもなく分裂活動をおしすすめる台湾当局の一部の指導者がその責任を負わなければならない。

この一時期、台湾における指導者選出方式の変更の問題が、国内、国外の中国人の間で広い範囲において注目を集めている。わたしはここで、世界に中国は一つしかなく、台湾は中国の不可分の一部分であることを再び明らかにしたいと思う。台湾における指導者選出の方式にいかなる変更があったとしても、それは台湾が中国領土の一部分であるという事実を改めることができず、台湾の指導者が中国の一つの地域の指導者であるという事実を改めることもできない。国家の主権はその国の人民全体に属するものである。台湾、澎湖、金門、馬祖地域を含む全中国の主権は、台湾同胞を含む12億を超える中国人民全体に属するものであって、けっして台湾の一握りの人たちに属するものではなく、また、けっして台湾の一握りの人びとがそれを改めることを許さない。台湾における指導者選出の方式の変更を理由にしてその祖国分裂の活動にいわゆる合法的なベールをかぶせようとする人がいるならば、それはまったく徒労である。いかなる外国の反中国勢力がそれを口実にして中国の内政に干渉し、「台湾独立」を支持するにしても、かならず中国政府と中国人民全体に断固反対される。台湾同胞の利益を中華民族の全般的利益と対立させようとするいかなる企みも、すべて失敗を運命づけられているのである。

かつて外国の侵略と侮辱をいやというほど受けてきた中国人民は、国家の主権と領土の保全をこのうえなく大切にしており、悠久な愛国主義の伝統をもつ全中国人民は必ず中国統一の大業をなしとげるであろう。台湾問題を解決する最も根本的な条件は、中国自らの事柄をりっぱにおしすすめることである。われわれは、中国の特色をもつ社会主義を建設することについてのケ小平氏の理論と党の基本路線を堅持し、中国を政治が安定し、経済が持続的に発展し、社会が全面的に進歩をとげ、総合的国力が強大な現代化国家に築きあげなければならない。われわれはあくまでも独立自主の平和外交政策を実行し、覇権主義と強権政治に反対し、平和共存五原則を踏まえて、世界各国との協力・交流を発展させ、世界の平和、発展、進歩事業のためにしかるべき貢献をしなければならない。国民経済と社会発展のための第九次五カ年計画の実施期間において、中国政府は前後して香港、澳門に対する主権行使を回復させることになる。台湾問題を解決し、中国統一の大業を達成することは、突出した形で全中国人民の前に置かれることになろう。海峡両岸の中国人は団結して中国統一の大業をなしとげるためともに奮闘努力しよう。統一し、富み栄えた、強大な中国は人類の平和と進歩の事業により大きく寄与するであろう。