江西省新余市城南老東街には、竿秤を売る目立たぬ店がある。店内は古く乱れており、物差し、やすり、のこぎり、鋏などの道具が木のテーブルに置かれ、壁とテーブルには木製竿秤がかけられている。
竿秤を作る現地最後の職人である黄さんはその中に座り、失われようとしている古い技術を守っている。電子秤の普及により、民間の日用品として数千年も存在し続けた竿秤が、徐々に人々の暮らしから遠ざかろうとしている。黄さんは新余市の木製竿秤市場で最後の職人だ。
黄さんは、あと数年でこの店も畳み、技術が失われることになると語った。