盤山は国の重点風景名勝区であり、天津市薊県の県政府所在地から北西部へ12キロ離れたところに位置し、自然の山水、名所旧跡、仏教の寺院、皇室の御園からなる観光地である。盤山は雄大なスケールを誇り、峰と尾根が美しく、遠くの雲の海と松の木々を眺め、近くのきれいなせせらぎや奇異な形の岩石を観賞し、いたるところが魅惑的な景観であり、いずれの景観にも言い伝えがある。盤山の景色は「五峰八石」と「三盤の景勝」で他にこれに匹敵しうるものはないと見られている。主峰の掛月峰は海抜860メートルで、前には紫蓋峰があり、後ろには自来峰が控え、東は九華峰とつながり、西は舞剣峰に寄りかかるようになっている。五峰はむれをなし、奇岩怪石が重なり合い、天然の「三盤の景勝」を形成している。上盤は松の木からなる景勝であり、松の木々が曲がりくねって空を覆っているようである。中盤は石の景勝で、奇岩怪石の世界である。下盤は水の景勝であり、水が「玉」のようにはね上がり、「真珠」を噴き出すように流れている。歴史上、盤山の上にはかつて72の寺、13の精緻な塔、1つの皇室の御園――「静寄山荘」が築造されていたこともある。
盤山は美しい景観に恵まれ、四季はそれぞれ異なった様相を呈している。清の乾隆帝はかつて盤山を28回遊覧し、「とっくに盤山の存在を知っていたなら、長江以南へ下る必要はなかった」と感嘆した。盤山は中国北部の植生カバー率が最も高い山岳型風景名勝区の1つであり、野生の動植物資源が非常に豊富である。植物は100科以上、400種以上に達し、そのうち、漢方薬の材料となる植物だけでも約100種あり、野生動物も200種以上ある。谷川を流れているのはみな良質の麦飯石ミネラルウォーターである。山の中に身を置くとすがすがしい気分になる。
「北京週報日本語版」2008年10月22日
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