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中国人1人当たりの海外旅行支出、わずか23ドル
発信時間: 2009-05-21 | チャイナネット

 中国社会科学院と社会科学文献出版社は20日午前に北京で、「2009年観光緑書」を発表した。同報告書によると、世界経済フォーラムが2008年にまとめた世界観光競争力ランキングで、中国は、対象となった世界130カ国中第62位にとどまった。中国が観光大国となるにはまだかなりの差がある。また、中国人1人当たりの海外旅行支出はわずか23ドルであることも同報告書で明らかになった。以下は観光緑書の概要。

 中国人はこれまで長い間、全国の省級行政区の5分の4以上が観光業を「支柱産業」に指定しているという事実を、「中国は観光大国」という見解を支える論拠とし、自信過剰に陥っていた。しかし、真実はそうではなく、この見解は単なる思い込みにすぎない。国家観光局の統計データによると、2008年に中国大陸部へ入国した観光客は延べ1億3002万7393人、うち香港とマカオから大陸部に入国したのは延べ1億131万6465人と、全体の77.9%を占めた。また、中国への入国者のうち1泊以上した人は延べ5300万人だけだった。1泊以上した海外からの観光客のうち、外国人が約40%を占めた。絶対値で比較した場合、2007年に中国を訪れて1泊以上した観光客の数は、同年にフランスに入国した観光客の66.8%にとどまった。また、2008年の中国大陸部への観光客は、同年の香港への観光客の3倍、マレーシアへの観光客の2.6倍だった。大陸部への海外旅行客による観光収入は420億ドルと、香港の3倍、タイの2.7倍。

 一方、2007年に中国大陸部から海外に出かけた観光客は延べ4095万人、うち香港・マカオからの観光客は延べ2890万人と、全体の70.6%を占めた。実は、これらの出国者のうち、本当の「観光客」はそれほど多くない。外貨流失を懸念する声が一部で挙がっているが、人騒がせなうわさにすぎない。2007年の中国人の海外旅行支出は298億ドル、これは英国の50%、ドイツの36%にあたる。平均値でみると、中国国民の1人当たり海外旅行支出はわずか23ドルと、ロシアの15%にも届かなかった。(編集KM)

 「人民網日本語版」2009年5月21日

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