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japanese.china.org.cn |22. 02. 2021

コロナ後の観光再生に向けて

タグ: 観光

 


    新型コロナウイルス感染症の影響で人の往来が制限されているが、観光業界は新型コロナ後の観光需要回復に期待している。「Afterコロナ観光再生に向けて」をテーマとする日中ツーリズムサミット2020が昨年12月18日に開かれた。日中ツーリズムビジネス協会主催の同サミットでは、初のオンライン開催となり、中国駐東京観光代表処の王偉首席代表、日本政府観光局(JNTO)の蜷川彰理事、株式会社JTBの治福司執行役員があいさつした。また、フォーラムパートでは、龍途互動(Dragon Trail Interactive)やTrip.comグループ、美団(Meituan)、バイドゥ株式会社、JTB、やまとごころ、ネットスターズなどの訪日観光サービス第一線で活躍する企業経営者とさまざまな分野の専門家が集まり、新型コロナによる観光市場の変化や対策などを巡って議論し、新型コロナ後の観光業を展望し、知見を共有した。

蜷川理事はあいさつで、「新型コロナ後に観光需要は必ず急速な回復を迎えます。ディープなツアーと小規模でユニークなツアーがトレンドとなっています。JNTOはディープな日本のPRに力を入れ続け、インバウンドする中国人観光客を大歓迎します」と述べた。


    治福執行役員はあいさつで、「訪日旅行の制限が一部緩和されています。新型コロナは観光業界にとってチャレンジであり、チャンスにも変えられます。あらゆる日中企業はそれをチャンスと捉え、新たなビジネスモデルを構築し、より大きな成長を図るべきです」と語った。


    Trip.comグループの王韋副総裁は、同グループのビッグデータをもとに観光客のニーズの変化を分析し、次のように述べた。「中国人は早期よりオンラインで旅行を計画し、また高品質なレジャー観光に注目しています。中国人の中で日本は最も訪れたいアジアの国です。今後、当グループは新型コロナ後の海外旅行の復活に取り組み、オンライン観光など新たな観光モデルを広め、新たな可能性を探ります」


    龍途互動の曹志剛CEOは同会社の最新の調査結果を紹介し、次のように分析した。「新型コロナ下で皆が海外旅行の安全性と帰国後の防疫措置に関心を持っています。旅行形態から見れば、家族旅行とアウトドアツアーの人気が高まっています。中日の観光事業者はこれに合わせて、目的地の魅力を一層発信し、ユーザーに喜ばれる新しいツアーを作成していくべきです」


    サミットでは、香川県や和歌山県、長野県、岩手県、熊本県などの地域観光協会や事業者が現地の観光資源をアピールした。美しい風景に魅了された多くの中国人視聴者は、新型コロナ収束後それらの地域を訪れたいと書き込んだ。サミットの前に主催者側が行った中国人を対象にしたアンケート「アフターコロナに行きたい日本の魅力地域」では、瀬戸内海に浮かぶ香川県小豆島、和歌山県の高野山、長野県がトップ3に選ばれた。


    新型コロナの下、観光業界は顧客のニーズの変化に応じて革新を進め、新たな企画を作ろうとしている。日本は新型コロナ収束後一番行きたい海外旅行先として、まさに観光業界が闘志満々で狙う市場となっている。ポスト・コロナ時代の中日の観光復活は遠くないだろう。