八日目の試合の終了とともに、2006年トリノ冬季五輪のスケジュールの約半分がこなされたことになる。中国代表団は金メダル1、銀メダル2、銅メダル4を手にし、ランキングで14位となった。ショートトラックスピードスケート女子種目で若手の王濛選手が金メダルを手にし、フィギュアスケートで傷を負った中国選手が頑張りぬいたシーンも加え、中国代表団はすばらしい成績を収めるとともに、中国選手のねばり強さは世界諸国から尊重された。
中国代表団が手にしたメダル7はショートトラックスピードスケート、フィギュアスケート、スピードスケートの3種目のものであり、この3つの得意種目で中国選手はトータルなハイレベルを示した。メダルの数は予期を上回った。
王濛選手(25歳)は冬季五輪初出場であるが、ショートトラックスピードスケート女子500m金メダル、1500m銅メダルを手にした。同選手は強い実力、「自分と肩を並べられるものなし」という確信、平穏な心理状態を示し、「楊揚選手の後継ぎとして、中国女子スピードスケートの新たな牽引力となる」ことを示している。スピードスケート男子1500銅メダルを手にした李佳軍選手は四回も冬季五輪に参加したベテランである。そのうちの三回の冬季五輪でメダルを手にした。今年31歳の同選手は依然としてすばらしいコンディションを保ち、「スピードスケート界の奇跡」ともいわれている。
フィギュアスケートチームが獲得した銀メダルと銅メダルはトリノ冬季五輪では特筆すべきものである。フィギュアスケート混合ダブルス若手選手の張丹さんは高難度の動作を試みた際に、ミスで怪我をした。それでも、張丹選手はねばり強くもリンクに戻り、大切な銅メダルを手にし、冬季五輪の同種目では中国選手の最高成績となった。競技場でテレビのコメンテーターは「両選手のパフォーマンスはすべての人々の尊重を勝ち取り、自らの行動でオリンピック精神とはなにかを示してみせた」と述べている。
趙宏博選手は左足のアキレス腱切断の6ヵ月後に、まるで奇跡のように申雪選手と手を携えて冬季五輪のリンクに姿を現し、驚くべき意志力で冬季五輪での引退のパフォーマンスを完成し、銅メダルを手にした。中国の二つのペアがともに冬季五輪フィギュアスケートの受賞台に立つのは初めてのことであった。
スキー種目で、スピードでは他の選手に劣らない中国のバイアスロン両選手は射撃の精度がそれほど良くなかったため、成績は望ましくなかった。これは今後のトレーニングのための啓示となった。また、中国選手はクロスカントリー種目で中国のウインタースポーツ史上最高の成績を収めた。スキーのジャンプ種目では初出場にもかかわらず、中国選手は決勝に進み、成績も予想を上回るものとなった。
国家体育総局の蔡振華・局長補佐はトリノ五輪の道半ばで中国代表団のパフォーマンスを評価し、「全般的に見て称賛と感動に値すると言えよう。ショートトラックスピードスケートおよびフィギュアスケート混合ダブルスの選手たちは、オリンピック精神、渾身の力をふりしぼって勝利を勝ち取る意欲、中華民族の精神を示した。しかし、氷上および雪上種目の中国の競技レベルは遅れており、若手選手たちには厳しい試練を受けさせる必要がある。試合を通じて、好成績をとった選手はおごり高ぶったり焦ったりしないように気をつけること、成績がそれほど良くない選手は国外の優れたスポーツチームの経験を学び、種目の法則に対する認識を高めることを目指さなければならない」と語った。
これからの試合で、中国の選手たちはフリースタイルスキー、スピードスケートの女子種目で金メダルを獲得する可能性がある。2005-2006シーズンのフリースタイルワールドカップの12サーキットで、中国最初の世界選手権チャンピオンとなった李妮娜さんはその6サーキットで一位に輝き、ランキングで一位となった。そのほか、郭心心選手の高難度の動作、徐囡囡選手の経験と心理状態など、中国は同種目でトータルな優位を保っている。ショートトラックスケートでは押さえがきくベテランの楊揚選手、新しい金メダリストの王濛選手、活気にみちた若手の傅天余選手、程暁蕾選手たちは、リレー3000mでブレークスルを示すのではないかと見られている。
「チャイナネット」 2006年2月21日
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