中国科学院は、世界初の体細胞クローン猿「中中」が昨年11月27日に誕生し、10日後に2匹目のクローン猿「華華」が誕生したと発表した。世界的に権威ある学術誌『セル』(電子版)が北京時間25日、トップ記事としてこの成果を掲載した。
1996年に初のクローン羊「ドリー」が誕生してから、各国の科学者は21年に渡り体細胞を利用し、牛、ネズミ、猫、犬などのクローン動物を作ってきた。しかし人類に最も近い霊長類の壁を突破することはできなかった。中国科学院神経科学研究所の孫強研究員が率いるチームは、体細胞クローンの世界的な難題の解消に取り組んだ。このクローン方法は、有名な「ドリー」の方法と類似する。
孫氏は「ドリーが誕生してから、馬、牛、ウサギ、猫、犬、ラクダなどの哺乳類の体細胞クローンが相次いで成功しているが、人類に近い霊長類の難関は突破されていなかった。体細胞クローン猿の重要性は、遺伝的に近くヒトの疾患を模倣できるモデル猿を1年内に大量に生み出せる点にある」と指摘した。
クローン猿の誕生、何を意味するのか?
孫氏は「これは中国が世界に先駆け、ヒトの疾患を効果的に摸倣できる動物モデルを作れることを意味する。クローン技術を使えば、これから1年内に遺伝的に近い大量のモデル猿を生み出すことができる。これは脳疾患と脳高級認知機能の研究の切実な需要を満たし、新薬の試験に幅広く応用できる」と説明した。
中国科学院神経科学研究所の蒲慕明所長は「クローン猿の成功は、脳疾患、免疫不全、腫瘍、代謝などの疾患のメカニズムの研究・干渉・診断・治療に、かつてない光あふれる未来をもたらす。これは世界の生命科学分野の、近年の重大な進展だ」と話した。
ヒトの関連研究は検討せず
蒲氏は「ヒトを除く霊長類のクローンには、人類の健康促進という目的しかないが、科学研究者はヒトに対する関連研究を検討していない」と述べた。
科学者は、猿とヒトが遺伝的に非常に近いことから、クローン猿の研究はヒトの疾患の新しい治療法の開発などを力強く促進すると考えている。
中国科学院の白春礼院長は「基礎研究で重大な意義があるほか、中国はこの成果により、ヒトを除く霊長類の疾患動物モデルに基づく新しい医薬品研究開発産業チェーンを世界に先駆けて発展させ、中国の健康分野の重大な課題への対応に貢献できる」と述べた。













