米国防総省は23日、6月の環太平洋合同演習(リムパック)への中国に対する招待の取り消しを宣言し、これは「南中国海に対する中国の軍事化継続に対する初期的な反応」だとした。米国を訪問中の中国の王毅外相は、米国側の决定は「建設的でなく軽率でもある」と述べた。
米国側の姿勢表明からは、ワシントンが環太平洋合同演習への参加招待を中国への贈り物と考えていることがわかる。米国メディアは、この軍事演習は参加する国家に政治的な威信を添えると同時に、参加する軍隊に正当性を与えるものだとみなしている。
われわれは中国政府と中国軍がワシントンの言うほど多くを考えているとは思わない。環太平洋合同演習への参加は中国ではなんとなく「よいこと」と思われているが、演習参加を拒絶されることが中国にとって「大きな代価」を意味するかということについては、われわれはこれから真剣に考え、米国側が何を考えているかを知る必要がある。
米国側は中国による南沙諸島での建設に不満で、中国側への招待の取り消しによってこの態度を表明した。中米軍事協力に問題が出たことははっきりしている。中国とアジア太平洋のほかの諸国との関係がどうかについては、ワシントンがどうこう言って決まるものではない。中国のアジア太平洋諸国での「受け入れ度」はむしろここ数年で高まっている。
中国が建設を進める南沙諸島の島・礁はいずれもわれわれの領土であり、中国側の実効支配の下にある。中国はそのために他国が違法に占有された島・礁を奪ってはいないし、地域内のいかなる国を脅してもいない。われわれは、これらの島・礁の建設は主に民間サービスに使うためであり、島内への一部の武器の配備は国土防衛のためだと公に宣言している。これらすべては歴史的に振り返っても、現代の一部の大国の軍事行動と比べても、穏やかで、抑制のきいたものと言える。