日本の菅義偉内閣官房長官は26日の記者会見にて、日本が国際捕鯨委員会(IWC)から脱退することを発表した。日本政府は20日にこの方針を固め、25日に閣議決定した。日本は2019年6月にIWCから正式に脱退することになる。
今年9月にブラジルで開かれたIWC総会にて、日本が提出した「調査捕鯨」継続に関する提案が、反対41票・賛成27票で否決された。日本はIWCに留まれば「クジラの持続可能な利用と保護」が不可能と感じ、当時から脱退を決めていた。日本は今後、IWCが定める範囲に基づき、自国の領海と排他的経済水域内で捕鯨を行い、南半球や南極での捕鯨は行えなくなる。
戦後日本はいわゆる「国際協調主義」を貫いており、圧倒的多数の問題で国際社会の主流に従っていた。今や自国の要求が通らなかったからといって、トランプ大統領の真似をして強引に脱退した。これは極めて異例であり、国際社会から強い批判を浴びることになりそうだ。
IWCはクジラ資源の保護を推進することを目的に1948年に創立され、現在の加盟国は89カ国に達している。米国、EU、豪州などが捕鯨に反対しており、一部のカリブ諸国とアジア・アフリカ諸国が捕鯨を支持している。日本は1951年にIWCに加盟した。IWCは1982年に捕鯨の一時停止を宣言したが、日本は直ちに異議を唱え、独断専行で捕鯨を続けた。日本は1986年にこの異議を取り下げたが、1987年に南極海で「調査」を口実に捕鯨を行った。1988年に国際社会の強い圧力を受け、日本は捕鯨の一時停止を余儀なくされた。豪州は2010年に国際裁判所に対して、日本の「調査」を口実とする捕鯨は違約行為であると訴えた。国際裁判所は2014年に、日本に捕鯨停止を命じた。ところが2015年になると、日本はまた南極海での捕鯨を再開した。