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japanese.china.org.cn |11. 01. 2019

針の上の伝承 汴繍が生まれ変わる

タグ: 伝承 刺繍 無形文化遺産

(图文互动)(1)针尖上的传承:千年汴绣“跨界”焕新生

    遠くから見ると欧州の宮廷を描いた油絵のようだが、近づいてみると細い刺繍糸で刺繍されていることに気がつく。中国の無形文化遺産の汴繍は垣根を越え、世界の人たちに美しさを伝えている。

 

    汴繍は北宋の都の汴京(現在の河南省開封市)で誕生した。刺繍ファンの40歳の張留鳳さんによると、当時の宮廷には文繍院があり、皇帝や王妃、高官や貴人のために礼服や装飾品に刺繍をしていたことが史書に記載されている。

 

    多くの伝統手工芸と同様、汴繍も工業文明の影響を受けて伝承の困難に直面している。「汴繍は無形文化遺産に垣根を越えさせ、現代生活に溶け込ませた」と話す張留鳳さんは2011年から汴繍技術の伝承に取り組んでいる。汴繍無形文化遺産伝承人のもとを訪れ、刺繍方法を整理し、アニメキャラクターの「繍児」を描き、新しい方法で歴史を伝え、昔の刺繍を集め、中国古代の名画を刺繍で再現している。

 

    筆の代わりに針、墨の代わりに糸を使用して手で刺繍される伝統の汴繍はカシミヤマフラー、ハンドバッグ、小型スピーカーなどの現代の生活用品に見られ、1000年の汴京の暗がりの中の希望を表しているようである。張留鳳さんはネットショップも開設し、オンラインとオフラインを組み合わせて市場を開拓している。

 

   2018年、張留鳳さんが創設した汴繍は第7陣河南省文化産業モデル基地に選ばれた。第7陣では鈞陶などの無形文化遺産の継承に取り組むカルチャー企業も選ばれた。河南省文化・観光庁党組織書記の宋麗萍氏は、「無形文化遺産はその最も素晴らしい内容から、永遠に広大な土地で受け継がれ、生活の中で活躍し続ける」と話した。

 

    張留鳳さんは「刺繍娘」を育成しながら市場を細分化しており、「富春山居図や千里江山図などの中国古代の名画の中の伝統的な色彩と図案を取り出して整理し、室内やソファの後ろの壁などに飾る現代的なインテリアに刺繍すれば、独創的な内装になる。汴繍をインテリアに取り入れ、汴繍の生活化、生活のアート化に力を入れる」と話した。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年1月11日


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