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japanese.china.org.cn |30. 04. 2019

河南省南陽市で5000年前の玉石器製作集落と高級墓が見つかる

タグ: 玉石器製作集落 高級墓

(图文互动)(1)河南南阳发现5000年前玉石器制作中心聚落和疑似氏族首领墓葬

 左手に弓、右手に玉斧を持ち、手元に骨製の矢じりを置き、足に18本の豚のあご骨をつけている。5000年前、彼はどれほどの権力、武力、財力を持っていたのか。専門家と学者はその身分について様々な推測を繰り広げている。

 

 考古スタッフがこのほど、河南省南陽市独山の北東約3キロ地点にある黄山遺跡で、仰韶文化時期の玉石器制作集落と屈家嶺文化の氏族首領の高級墓とみられるものを発見した。29日、約20人の考古学者が視察と研究討論に訪れた。

 

 考古チームのリーダーで河南省文物考古研究院研究員の馬俊才氏は、「18号大型墓で権力を象徴する玉斧が出土し、木製の単棺が見つかり、玉器、石器、陶器、大量の豚のあご骨が副葬されていた。これは墓主は生前に権力、武力、財力を持っていたことを示す。これは河南省南西部ひいては漢水中流域で発見された屈家嶺文化の最高クラスの氏族の墓」だと述べた。

 

 考古スタッフは、この高級墓の前後に2つの面積120平方メートル以上の仰韶文化晩期の住居跡も発見。大量の玉器、石器、陶器などが出土し、専門家は玉石器の加工場と生活場所だったと判断した。その規模、複雑な構造、良好な保存状態は国内で珍しく、中原地区の新石器時代の玉石器製作所遺跡の空白を埋めた。

 

 また、今回の考古作業では玉材、素材、端材、半製品と玉器の完成品、および大小異なる石のドリル、やすり、砥石などの玉器製作に使用する道具も出土し、5000年前の玉石器の製作工程がほぼ再現された。

 

 北京大学の趙輝教授は、「黄山遺跡は、専門的な玉石器製作所だったという点で、当時の社会構造、社会経済活動を研究する重要な手がかりとなる」と述べた。

 

 保存状態が良好な2号住居跡は、高さ78センチの壁が残っている。山東大学の栾豊実教授は、比較的完全な状態で残っている大量の住居遺跡は、仰韶文化時期の集落の住居構造、建築技術などを研究において非常に有意義だと話した。

 

 ある専門家は、これらの発見は5000年前に黄山遺跡が仰韶文化と屈家嶺文化という南北2大文化が集まる玉石器加工センターだったことを示すとの見解を示した。馬俊才氏は、「独山玉は上質な戦略資源であり、南北の氏族集団が何度も奪い合い、多くの遺跡として残った」と述べた。


 1959年に発見された黄山遺跡は全国重点文物保護単位に指定されている。面積20万平方メートルに達し、黄河流域の仰韶文化だけでなく、江漢流域の屈家嶺文化の要素も含み、新石器時代の南北文化交流の研究に大きな意味を持つ。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年4月30日


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