上海市楊浦区精神衛生センターの入院病棟3階には「癒しカフェ」という店があり、ここで勤務する人たちにコーヒーなどの飲料を提供している。
バリスタ見習いの超超さんと沐枝さんは精神衛生センターで治療を受けていたことがあり、ここで働く前、6週間のトレーニングと心理調整を行った。オープン当初は理学療法士が仕事をサポートし、約2カ月の観察指導を受け、今では店を切り盛りできるようになっている。
癒しカフェは「陽光心園」の職業教育プラットフォームの1つ。「陽光心園」は症状が安定している患者向けに上海市が設立したデイケア、心理サポート、リハビリ、簡単な労働、社会適応能力訓練を行う機関。
超超さんの主治医の陳優さんは、「精神病患者は治療を受けて安定すれば仕事に就ける。しかしそれには窓口が必要で、社会に溶け込む自信を構築しなければいけない。カフェはそのような窓口の1つ」だと話した。
コーヒーを入れ、レジや清算などの仕事をし、バリスタ見習いは仕事、協力、交流しながら自信を取り戻していった。超超さんは、「人と一緒にまた物事を成し遂げられるようになった」と話している。
近頃、精神衛生センターにはリハビリを受ける人に仕事を提供したいという連絡が他のカフェから入っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年12月4日