日印、協力強化で中国を包囲

李明艳
japanese.china.org.cn, November 1, 2011

最近日本政府は原発輸出に向けての動きを加速化している。福島第一原発の事故を受けて、日本の技術と設備の輸出は一時中断していたが、日本とインドの外相は10月29日、原発輸出を前提とした原子力協定の締結交渉を進展させることで一致した。

野田佳彦首相はインドのクリシュナ外相と会談し、両国関係の強化を約束し、年内にインドを訪問できるよう調整したいと伝えた。訪問中、クリシュナ外相は両海軍の合同軍事演習を正式に日本側に要請した。

インド、日本、米国の3カ国協議がすぐに行われる。インドと日本が戦略的パートナーの関係を急速に強化している意図は一目瞭然だ。両メディアは、日本とインドの関係強化の重要な背景の一つに、中国の健全かつ安定した発展があると報じている。日本とインドの双方は両国間の協力に大きな期待を寄せているが、各自の戦略的意図は承知の上だ。

クリシュナ外相は両海軍の合同軍事演習を正式に日本側に要請した。同時に、インド、日本、米国の3カ国対話もまもなく開かれる。インドと日本は、戦略的パートナー関係を深化させることで、中国を牽制しようとしている。

周知の通り、中国と日本には釣魚島(日本名・尖閣諸島)の領有権と海上境界線の問題が存在する。また、中国とインドには長年にわたる国境問題がある。日印がまもなく議論する第1回合同軍事演習は、戦略的利益を調整できる一方、中国大陸を牽制する狙いも色濃くある。

玄葉外相は、両国の「中国問題における協力維持」と呼びかけたところ、クリシュナ外相は「中印には国境問題など未解決の問題がある。インドは印中協力分野の発展に今力を入れている」と返答した。

両者は、3カ国が関心をもつ地域、国際問題などを議題とする、米日印3カ国協議の開催に同意。3カ国の潜在的な戦略的協力は、アジアで発展する中国に対する包囲だとみられている。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月1日