日本製ステルス機「心神」、5年後の初飛行目指す

japanese.china.org.cn, November 18, 2011
 

米国のステルス戦闘機F-35の調達を進めてはいるが、日本が国産ステルス機の開発を放棄したわけではない。英ジェーン・ディフェンス・ウィークリー( JDW)は16日、日本の防衛省技術研究本部と三菱重工はまもなく先進技術実証機 「心神」(ATD-X)を公開すると報じた。日本航空自衛隊の吉岡秀之氏は「日本のステルス戦闘機開発には何の問題もない。われわれは優れた戦闘機を生み出す」と語った。

防衛省は年内にも三菱重工とATD-X製造契約を結ぶ予定で、すでに同計画に5億500万ドルの開発費を投入している。初飛行は2016年の予定。吉岡氏は、「2016年の初飛行は日本の航空事業にとって非常に重要」とし、「日本の既存のレーダー基地で、現役の第3世代、第4世代戦闘機は探知可能だが、中国の殲20やロシアのT-50など今後、周辺国で就役する第5世代戦闘機に対応可能かはまだわからない」と話す。

ATD-Xは主に日本が自主開発した航空機のステルス材料、先進的機動性、エンジン、レーダー、飛行制御など数々の技術検証に使われる。同計画は当初、米国の技術介入を避けていた。その理由は、日本がF-2支援戦闘機を開発中、日本に近代戦闘機の技術を掌握させないよう、米国が横槍をいれ、多くの政治問題や経済問題が起きたからだ。ATD-Xは、エンジン2台、三角尾翼、推力ベクトル、先進的なアクティブフェーズドアレイレーダーを装備し、米F-22に類似した点が多い。

防衛省はATD-Xを基礎に、先進的な軍事航空技術を手に入れ、情報化、スマート化、クイック・レスポンス、対ステルス性能を備えた第6世代の「3i 戦闘機」を開発し、現役のF-2戦闘機の後続機として、航空自衛隊の次世代の制空攻撃主力機種にしたいと考えている。ATD-Xはすぐに日本の次世代戦闘機になるわけではないが、F-2の後続機のステルス技術や操作性を検証するのに重要な役割を果すとみられる。

防衛省は新戦闘機の開発に燃えているが、日本の経済状況や差し迫った戦闘機配備の必要から、日本は最終的に米製F-35の調達を優先させるだろう。F-2の事例があるため、ATD-Xが将来、本当の意味で日本の国産戦闘機になるかまだわからない。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月18日