米日韓の軍事演習、日本はどう演じたか

japanese.china.org.cn, June 28, 2012
 

米日韓の合同軍事演習はメディアの高い関心を集めた。また、外部が最も興味を持ち、最も不可思議に感じたのはおそらく、やはり日本の自衛隊が初めてこの演習に深くかかわったことだろう。過去の3カ国恒例の軍事演習では、海上自衛隊はオブザーバーとして参加しただけだったが、今回、海自は軍艦3隻と戦闘機を派遣して演習に加わっており、このような参加は、米日韓による砕氷式の軍事演習だとする論評が非常に多い。日本について言えば、その役柄の変更は成功したのだろうか、海自はこの軍事演習ではどんな役柄を演じたのだろうか。

◆3隻ともに日本の主力艦

今回の合同軍事演習で3カ国は数多くの駆逐艦、後勤支援艦、対潜ヘリコプターなどを派遣した。日本はイージス艦「きりさめ」と護衛艦「くらま」など軍艦3隻。中央テレビの杜文龍評論家はインタビュー番組で、この3隻の軍艦について「厳格に言えば、日本最高の軍艦ではないが、主力艦であるのは絶対的であり、非常に高度な地域防空能力を持つ」と指摘する。米日韓の発表によれば、今回展開したのは対潜演習だった。朝鮮の艦艇を防備するため、「くらま」クラスの駆逐艦は、非常に高度な対潜能力を備えている。例えば、水面対潜と航空対潜だ。とくに航空対潜では、3機のヘリを搭載することができ、海面に対して航空偵察を行った後、対潜攻撃することができる。従って、総合目標から言えば、この3隻で演習全体への対応が可能であり、能力的にも適応できる。

◆恨みや現実的矛盾は隠せない

さらに杜氏はこう強調する。「日韓両国は互いに利用し合っても、その間に横たわる溝を埋めるのはなかなか難しい。こうした合同演習、共同行動は、両国の歴史上積もり積もった恨みや、現時的な矛盾を覆い隠すことはできない。だが、彼らは同時に朝鮮の圧力に直面している。例えば、朝鮮が示すすべてのミサイルが、韓国を攻撃、また日本を倒すことができるなら、いっそのこと、韓国と日本は反ミサイル網を構築し、米国の指導の下で一緒になって朝鮮のミサイルに対応すればいい」

演習地点については、朝鮮半島の南端というこの位置は非常に奥が深い。日本海と黄海の方向から、つまり2つの方向からであれば、同時に朝鮮を攻撃することが可能だ。以前の正面攻撃は1方向からだけだったが、今回は両翼、日本海と黄海の方向からの同時攻撃が可能になる。

◆自衛隊が将来演じる役柄は

現在、米国と日本、韓国によるこの種の合同軍事演習、3カ国合同軍事演習は小さな連盟、非常に危険な連盟を構成する可能性がある。米国はアジアに再び回帰しようとしているが、実は、この地域で米国との関係が最も強いのが日本と韓国である。しかも両国の武器装備レベルは米国にほぼ近く、米国はすばらしいモノがあれば、こちらは日本に、こちらはすぐに韓国に送ったりもできる。従って、技術面で障壁はなく、情報の疎通面でも障壁はなく、非常に円滑だ。仮にこの3カ国が一体となれば、すべてこの方向で1つの小グループが形成され、この小グループは連盟の性格に似たようなものになる。こうした共同の行動は今後の朝鮮、黄海の方向に向けて一種の真の作戦能力を形成するだろう。例えば、共同の対ミサイル、共同の対潜、共同の防空など、こうした作戦行動は非常に危険である。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年6月28日