米が戦術核兵器のF-35搭載を検討 日韓豪の魅力的な戦闘機に

japanese.china.org.cn, May 30, 2013
 

米軍のF-35戦闘機

 

B61戦術核爆弾

 

米国は新たな国防予算の中で、110億ドルを戦術核兵器の現代化改造に充てる予定だ。将来的に、これらの改良後の戦術核兵器はF-35戦闘機に搭載される。これは敵国の軍事目標に対する、爆撃効果の引き上げを目的とするものだ。

米国の計画によると、今回の改造は核兵器および発射装置を対象とする。

米国は欧州に配備しているB61-3/B61-4戦術核兵器を米国に戻し、その他の数種類のB61の長所と結びつけ、新たなB61-12核爆弾を開発する。同核爆弾は2019年の交付を予定している。

B61-12の性能はこれまでの性能を上回り、TNT換算で5万トンの破壊力を持つ。米国はB61-12に、B61-7のTNT換算36万トンの破壊力をもたせようとしている。そこで米国の科学者は爆弾尾部の誘導装置を改造し、命中精度を高めた。精度が高められたことで、TNT換算5万トンの破壊力を持つ核爆弾は、36万トン級の核爆弾に相当する脅威となる。

 欧州に配備する核爆弾の破壊力を強化する他に、米国は一部の核爆弾発射装置に大幅な改良を行う。F-35はF-16と共に、B61核爆弾の発射機となる。F-35は2発のB61-12を内蔵できる。アナリストは、「米国はB-61の改良により、F-35の欧州・アジアにおける販売を促せる」と指摘した。日本、韓国、オーストラリアなど核のハードルを越えていない国家にとって、核兵器を搭載できるF-35戦闘機は非常に魅力的だ。

米シンクタンクの一つである米国科学者連盟(FAS)は、「B61がアジアに出現するならば、主に日本などの基地に配備されるだろう」と指摘した。

FASは、「米国による海外戦術核兵器の『東進』(現在の西欧からアジアへの移転)は、必然的な流れだ」とした。これは欧州各国が国内に存在する米国の核兵器に反発を強めており、またオバマ政権が戦略の重点をアジア太平洋に置くという決定に合致するためだ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年5月30日