東京が2020年夏季オリンピックの誘致に成功した。情報によると、6億ドル以上の開催申請経費が、マドリードとイスタンブールの計4億ドルの抵抗を圧倒したという。中日関係はこの40数年間で最悪の状況に陥っているが、我々は日本人を祝賀し、7年間で順調に準備を整え、オリンピックを成功させることを祈ろうとしている。
オリンピック招致成功は、日本にとって深い政治的意義を持つと分析されている。これは日本社会の自信を取り戻し、国民の士気を高め、この国に二回目の経済発展の希望をもたらすことができる。
オリンピックが日本社会の心理を覆すことができるならば、我々はこれを歓迎する。周知の通り、日本経済はすでに20年以上も低迷を続けており、その間の中国台頭により日本社会の衰退感が強まった。日本の政治の右傾化は、日本の自信喪失の蔓延との間に深いつながりを持っている。その中国に対する強硬かつ挑発的な姿勢は、迷走と失望のゆがんだ極端な態度であり、弱勢に陥った者の心理、さらには恐怖を受けた無意識の強がりでさえある。
オリンピックは日本社会に久方ぶりの楽観ムードをもたらした。これは北東アジア全体にとって良い事だ。新世紀が始まってから、日本は歴史問題・海上領土問題により、北東アジアで四面楚歌に陥り、隣国を挑発している。オリンピックは日本に自制の圧力をもたらす可能性があり、日本社会の一部の注意をそらすことにもなるだろう。今後7年に渡り、日本は温和化し、それほど高圧的ではなくなるだろう。
日本の第二次世界大戦の歴史に対する認識と反省の態度は、グローバルスタンダードと比べ非常に劣るものだ。日本政府が今後数年に渡り、再び靖国神社の問題でもめ事を起こせば、中韓は世界の世論を借りてオリンピックに特殊な関心を寄せ、日本の第二次世界大戦の歴史に対する頑なで図に乗った態度を全世界に示し、政府が第二次世界大戦の戦犯に礼を尽くす国が、平和を広めるオリンピックの開催に適しているか否かを見せることができる。
日本の釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題に対する強硬な態度は、中日の同海域における法執行の対峙を引き起こしており、両国の潜在的な軍事力の緊張を引き起こしている。オリンピック開催前、日本は常識に基づき中日の軍事摩擦を回避し、東中国海の平和と安定を維持するべきだ。日本のすべての行為がオリンピック開催国の正常なやり方に合致すれば、それは東アジアの利益となる。
我々は日本が中国と積極的な競争を展開することを望む。日本が「二度目の台頭」を実現できれば、それは中国の戦略の脅威とならず、東アジアの地域経済の全体的な姿に新たな成長源を提供し、国家間の協力を促すだろう。中国にとって、日本の強さには自然条件を受けた上限があるため、日本が強くなることを恐れず、ただ日本が嫉妬もしくは他国に対する恐怖により強くなり、勝手なことをすることを恐れるだけだ。
日本のオリンピック開催は中国にとって、地理的なメリットがある。例えばテレビの生中継は時差がほとんどなく、日本に観戦に行くのも便利だ。中国では昨日、日本のオリンピック誘致成功の情報を受けたとき、多くの人はこれらの利便性によって、東京がその他の都市に負ければよいという感情から解放された。
中国がオリンピック誘致に成功した際、日本政府と多くの友好的な組織は祝賀と支持を表明した。当時の中日関係は現在よりも良好であった。また一部の日本の右翼組織は中国にもめ事をもたらした。北京オリンピックの聖火リレーも、日本で厄介事に巻き込まれた。今回は中日関係が最も膠着している中で、東京のオリンピック誘致が成功した。我々は日本社会が今後数年に渡り、開催成功を支持する中国人の大らかさな自若とした態度を目にすることを信じている。
日本はおとなしくなり、切りもなくもめ事と厄介事をこしらえるべきではない。そうすれば日本社会は積極的に向上する7年間を迎え、東アジアは比較的安定した7年間を迎える。これらは中国人が望むことだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年9月9日