一言で米国の「アジア太平洋回帰」以来の米中関係を総括するならば、それは「模索」となる。世界平和と地域の安全は両国間の健全な関係にかかっているが、両国は依然としてこの関係が含む性質と範囲について「模索」を続けている。日本の英字誌ザ・ディプロマットのウェブ版が9月11日に伝えた。
中国国防部の常万全部長は先ほどの訪米期間にヘーゲル米国防長官と会談し、両国関係を促進するいくつかの措置について提案した。この訪問が中米関係に根本的な変化はもたらさなかったが、これは二つの太平洋の大国が平和で協力的な二国間関係を構築することで一致したことを示す。今回の訪問はさらに、米国の「アジア太平洋回帰」が中国抑制を目的としているという論点を揺るがした。
軍事協力は常部長の訪問の中心内容であり、中米提携の重要な支柱となる。ヘーゲル国防長官は、「米国は繁栄した責任感のある中国の台頭を支持する」と述べた。この支持には一連の合同演習が含まれる。両国は先月アデン湾で、海賊取締りの演習を実施した。月曜日に両国の海軍はハワイ沖で海上合同救助演習を実施した。また中国は2014年の環太平洋合同演習(リムパック)の初参加を予定している。
軍事交流も計画の中に盛り込まれている。中国海軍の呉勝利司令官が訪米中で、今後さらに米国陸軍・空軍参謀長が訪中を予定している。ヘーゲル国防長官は来年、初めて国防長官として訪中する。
批判者は、米国の「アジア太平洋回帰」は中国抑制、中国の地域における影響力を削減する手段に過ぎないとしている。米国の軍事政策は、中国に注目し過ぎだという声もある。また同政策が「アジア版冷戦」をもたらす可能性があると危惧する人もいる。他にも、米国の戦略は矛盾していると指摘されている。
「抑制」を優先するならば、米国は中国との協力、合同軍事行動能力の強化に関する戦略を求めるべきではない。伝統的な抑制策は、一国の軍事発展を制限し、同盟関係を利用しその孤立化を図るものだ。これとは対照的に米国が講じているのは「接触戦略」であり、中国との接触を望んでいる。この戦略が着実かつ長期的な成果をもたらすかについては、今後の経過を見守る必要がある。しかし最近の効果がどうであれ、この持続的な協力・対話・約束の進展は、中米関係のさらなる模索と発展を促すだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年9月13日