外交学院外交学部の蘇浩教授は中国新聞網「新聞大家談」に出演し、「中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)との関係は友好、協力、発展が主流」と述べ、「中国の発展が周辺国にチャンスをもたらし、周辺各国のさらなる発展を後押しする。習近平主席が提唱する『海上シルクロード』は中国とASEANを緊密に結びつける重要な役割を再び発揮する」と強調した。
蘇教授によると、習主席が提唱する「中国-ASEAN運命共同体」という概念は中国とASEANが共同の運命を分かち合うことが非常に明確に感じられる。中国とASEANは過去に西側の植民地主義の侵略、帝国主義の拡張を受け、今日では強権政治、覇権主義という問題にいずれも直面している。今後これらの問題をいかになくし、平和、発展、繁栄の未来を共に追及することが双方の関心事でもある。過去、現在、未来にわたって中国とASEANは密接に結びついた真の運命共同体といえる。
「海上シルクロード」という概念について、蘇教授は「過去、現実、未来をうまく結びつけることができる」との見方を示す。「過去に中国は海上ルートを通じて南洋、さらには西洋に至り、先進的な文化や生産技術を東南アジアやインド洋に広め、周辺の民族や地域に多大な発展をもたらした。今日また『海上シルクロード』という表現を使って中国と東南アジア諸国の関係を示すのには、中国の発展が周辺諸国にチャンスをもたらし、彼らのさらなる発展を後押しするという特別な意義が込められている。海洋というプラットフォームを有効に利用して互いの互恵・ウィンウィンを促すのに『海上シルクロード』は非常に重要な役割を再び発揮する」と語る。
「中国とASEANの一部の国との間にまだ海洋安全保障をめぐる問題が存在するが、これらの問題は実際はテクニカル的なもので、中国とASEANの関係は友好、協力、発展が主流だ」と蘇教授は指摘する。
具体的な措置を通じて「海上シルクロード」をいかに実現するかについて、蘇教授は「これまで中国とASEANとの経済貿易関係の発展が『量的拡張』だとすれば、これからはこれらの関係を掘り下げ、より広い分野、より深い基礎を開拓し、『質の深化』によって友好協力関係をいっそう深め、双方の関係の質を高める必要がある」と言及。
蘇教授によると、「質の深化」はまず地域全体をマクロの角度から一体化すること。中国とASEANの一体化で地域協力の一体化を実現するには一部の重要な方面で相互接続の関係を構築する必要がある。この相互接続が中国とASEANを緊密に結びつけることになるという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月10日