マレーシア不明機、中国海軍が最強の救助隊を派遣

japanese.china.org.cn, March 10, 2014
 

 マレーシア航空のMH370便の連絡が途絶えてからすでに40時間以上が経過している。中国の商業用船舶と海警船(各1隻)が、連絡が途絶えた海域に到着し救助活動を展開しており、3隻の救助船も同海域に向かっている。中国海軍のミサイル駆逐艦「海口艦」、揚陸艦「崑崙山艦」が、それぞれ三亜と湛江の軍港から出発し、同海域に向かった。中国海軍はそれより先に、ミサイル護衛艦の「綿陽艦」と揚陸艦「井岡山艦」を出動させていた。今後中国の9隻の救助船が、共同で救助活動を展開することになる。

2隻の揚陸艦が南中国海へ

南沙諸島の海域で任務遂行中のミサイル護衛艦「綿陽艦」は3月8日夜11時50分、指令を受け同海域に向かった。中国海軍の揚陸艦「井岡山艦」は3月9日早朝3時、14人の医療スタッフによる医療チーム、10人の潜水士による水中救助チーム、高速艇やゴムボートなどの救助道具を持つ52人の陸戦隊員による救助兵力、および2機の艦載ヘリを搭載し、湛江軍港から同海域に向け緊急出動した。

ミサイル駆逐艦「海口艦」と揚陸艦「崑崙山艦」が昨日増援に向かい、9日午後4時15分と午後5時に、それぞれ三亜と湛江の軍港から出港した。崑崙山艦は50人の陸戦隊員を乗せた。南中国海艦隊航空兵の2機の艦載ヘリも、崑崙山艦と合流し救助に加わった。

海軍軍事学術研究所の研究員である張軍社氏は、「中国海軍は国際合同救助活動に過去最多となる艦艇を派遣した。4隻の軍艦は、アデン湾の護衛航行に参加した経験を持つ」と説明した。

崑崙山艦と井岡山艦は071型揚陸艦で、遠洋での任務を遂行でき、莫大な最大積載量を誇る。崑崙山艦は、空母以外では最大の作戦艦だ。同2隻はそれぞれ2機の艦載ヘリ、水中探査設備、救助隊員、陸戦隊員などを乗せており、高い救助水準に達している。

海口艦と綿陽艦はソナーとレーダーを使い水中の目標を捜索できる。特に駆逐艦と護衛艦の航行速度は揚陸艦よりも速く、機動能力が高い。

海警船、200平方キロの海域を捜索 

中国交通運輸部は、中国遠洋輸送グループ(COSCO中遠)の貨物船「泰順海」が9日に伝えた「すでに指定海域に到着し、指示を待っている」という情報を発表した。同貨物船は、同海域に初めて到着した中国の船舶となった。

泰順海の船長である孟昭東氏は午後1時30分、「現場海域の天候は良好で、見晴らしが良い」と語った。その時、「中国海警3411」も予定より30分早めに同海域に到着した。同船は到着後、偵察、救助、通信などの6組のチームを発足した。

中国海警局は北京で専門家チームを発足し、現場海域の状況、潮の流れ、水温などの状況を分析・判断した。昨日夜7時までに救助範囲内で60カイリ航行し、捜索面積が約200平方キロに達したが、目標は見つかっていない。「中国海警3411」は徹夜で捜索を続ける。

3隻が増援へ

中国交通運輸部は昨日午後、消息を絶ったマレーシア航空機の緊急体制指導グループ第四回会議を開いた。同会議によると、救助船「南海救115」、「海巡31」、「南海救101」が、救助に向かいつつ捜索活動を実施している。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年3月10日