放射能漏れ、日本はいつまで隠蔽するつもりか

japanese.china.org.cn, March 10, 2014
 

3月11日の東日本大震災による福島原発事故の発生から、3周年を迎えようとしている。この事故は天災であるが、それよりも人災と言うべきだ。事後処理の中で、日本政府と関連企業は隠蔽と欺瞞を繰り返し、日本国民と国際社会を長期的に不安に陥れている。

放射性物質の漏洩以降、放射能汚染および除染に関する情報の開示は透明性が低くなっている。安倍政権は、欺瞞を習慣化している。

日本政府は昨年8月、福島第一原発からは毎日300トン以上の汚染された地下水が海に流れ込んでいることを認めたが、これは原発事故の発生当初から生じていたことだ。安倍晋三首相は9月、東京五輪招致のスピーチの中で、汚染水は「コントロールされている」、「まったく問題ない」と豪語した。しかしその後、これは安倍首相の真っ赤な嘘であり、国際社会が再び騙されたことが証明された。

東京五輪の招致成功後、福島の汚染水の排出・漏洩は一度にとどまらない。福島県の地方議会は抗議書を出し、安倍首相の発言が「事実にもとり、重大な問題がある」と批判した。

関連企業の責任逃れの行為も政府に引けをとらない。事後処理の中で、直接的な責任を担った東京電力はミス→謝罪→ミスの悪循環に陥った。東電は「やむなき」場合には港湾に低濃度の放射性汚染水を排出すると何度も称しているが、海に排出した放射性物質の総量については説明をしておらず、その他の問題の報告の遅れや報告漏れもある。東電は、今年中に汚染水の浄化を完了するとしているが、その信用はすでに大きく損なわれている。

放射性物質の漏洩から3年後、日本の13万人が故郷を離れて「避難中」で、家があっても帰れなくなっている。宮城県に避難中の58人の被災者は3月3日、放射性物質による健康被害への不安で精神的苦痛を受けているとして、国と東電に対して計24億4760万円の損害賠償を求め提訴した。同様の訴訟は、東京、名古屋、札幌などでも見られる。

福島原発事故の被害者は日本人だけだろうか。これは地球規模の災いだ。

事故発生後に意識的・無意識的に海洋に排出された大量の汚染水は、海洋の生体システムに計り知れない影響を与えた。これは日本国民に被害をもたらしただけではなく、海を隔てた多くの隣国の神経を尖らせている。例えば事故発生から1ヶ月後、セシウムが約2000キロ離れた北太平洋の深海に到達した。事故発生から約1年後、アメリカ西海岸で体内のセシウム濃度が異常なマグロが捕獲された。水深7000メートル以上の海底からもセシウムが検出されたほどだ。

福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調)は、福島原発事故は「明らかな人災」と称した。この人災の深い原因は、日本政府と関連企業の社会的責任感の不足だ。特に日本政府は放射能汚染の情報を隠蔽し、兵器級の核燃料の保有を隠し続けていた。核問題に対してごまかしの態度を続け、国際的な責任を回避してきた。国際社会は、このような行為を絶対に放任できない。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年3月10日