中ロ合同演習「海上連合―2014」に参加するロシアの親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」などの6隻の軍艦は5月18日午後、上海市呉淞軍港に到着した。中国海軍はこれを受け、歓迎式典を開いた。同演習は5月20日から26日にかけて、中国の東中国海北部の空域・海域で実施される。双方は主力戦艦を派遣した。同演習の内容のうち、「3つの初」が注目点となっている。
第三者を対象としない演習
今回の演習内容には、停泊地の防御、合同対艦突撃、合同対潜作戦、合同護衛航行、合同取締り、合同対空作戦、合同シージャック人質救助、合同捜索活動、海上武器使用などが含まれる。
演習の需要に基づき、中ロ海軍は主力戦艦・軍機を派遣した。中国の兵力には、駆逐艦、護衛艦、ミサイル艇、総合補給艦など水上艦艇が8隻と、潜水艦が2隻、固定翼機が9機に達する。ロシアの兵力には、巡洋艦、対潜艦、駆逐艦、揚陸艦、原油タンカー、海洋曳船などの6隻の水上艦艇が含まれる。また双方は艦載ヘリ、特戦部隊などを派遣した。
中国海軍は、今回の演習は第三者を対象としないと表明した。海軍軍事学術研究所研究員の張軍社氏は、「演習のタイミングやその内容から見ても、今回の合同演習は定例の、防御を中心とする演習だ」と指摘した。また中ロ海軍は今回の演習で、シーレーンの共同防衛を重点としているが、これは世界の海洋の安全と安定の維持を促す。
3つの初、複雑な演習内容に
同演習の中ロ双方の総監督は、歓迎式典後に両国のメディアの取材に応じた。中国側の総監督、中国海軍副司令員の田中氏は、「双方の派遣した兵力はすでに陣地に集結しており、今後は計画通りに演習の各作業を進めていく」と語った。
田氏は前2回の中ロ海上同号演習と比較し、今回の演習の3つの特徴を挙げた。(1)参加する艦艇を初めて混合編成。(2)水上艦艇を組織し、それぞれの条件に基づき、初めて目視距離を超えた攻防の演習を実施。(3)潜水艦と水上艦艇による艦隊で、初の自主対抗を実施。
演習の協調性・融合性・実戦性が大幅に高まり、両国海軍の協力、海上の安全の脅威に共に対応する能力を高める。
ロシア側の総監督、ロシア海軍副司令官のフェドテンコフ氏は、「今回の演習は、両国の海軍が実施する3回目の合同演習だ。双方はこれまでの合同演習で得られた成果を評価しており、これを踏まえた上で次の演習の計画を更新している」と語った。
フェドテンコフ氏は、「今回の演習は複雑だ。演習を続けることで、中ロ合同演習のシステムが改善されていく。双方は合同演習の中で密接に協力し、両国の兵士間の友好および助け合いの精神を強化するほか、専門的な水準を高めることが可能だ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年5月19日