米国が主催する環太平洋合同演習「リムパック2014」の実施まで、残すところあと半月となった。中国解放軍の艦隊は9日、ハワイ沖の演習場に出発した。初めて同演習に参加する中国は、主催国に次ぐ規模の艦隊を派遣した。これにより、2年に1度の世界最大規模の軍事演習の注目度が急上昇した。
解放軍は実戦的な内容の含まれない、距離を置いた演習のみの参加となるが、西側メディアは中米両国が示したわずかな善意に対して、「不信感」を抱いている。すでに23回も実施された「同盟国との舞台」に、かつての「仮想敵国」を突然招待したのはなぜか?このほど中米両軍は口論を続け、互いに強硬な姿勢を示しているにも関わらず、異なる夢を同じ寝床で見ようとするのはなぜか?
ドイツの中国問題専門家のフロリアン氏は10日、環球時報に対して、「中国はアジア太平洋の主要国であり、これほど長く参加していなかったことこそが驚きだ。中米の国交樹立から30数年に渡り、両軍関係は常に『最大の弱点』であった。疑い・批判・敵意が絶え間なく続き、回復・発展・停滞のスパイラルから抜け出せなかった」と指摘した。
中国人学者の倪楽雄氏はAP通信社に対して、「中国が演習の参加を了承したのは、外交面の新たな成熟を示すためだ。これは係争が存在しようとも、中国が個別の係争により全体的な関係を損ねることはないことを証明している。現在のルールは、論争しながらの協力となっている」と語った。
シンガポールの南洋理工大学の専門家である胡逸山氏は10日、環球時報に対して、「国際関係は微妙で絶えず変化するシステム内にある。中米は一部の議題では敵同士になるかもしれないが、別の議題では友人になりうる。国家間の関係を左右する根本的な要素は依然として国の利益である。中米両国関係は、付かず離れずという形式を維持する。これは中米両軍の関係が、日増しに理性的になることを意味する」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年6月11日