第3回世界平和フォーラムが21日、北京の清華大学で開かれた。3回目の招待を受け同フォーラムに出席した鳩山由紀夫元首相は記者のインタビューに応じた際に、「安倍首相は歴史を直視する勇気を持ち、中日国交正常化のスタートラインに戻り、中日の四つの政治文書の内容を順守し、現在の両国関係を適切に処理するべきだ」と主張した。
同フォーラムのテーマは「共同の安全を求めて:平和・相互信頼・責任」。各国の元高官、著名シンクタンクの専門家を含む、国内外の約500人の来賓が出席した。
鳩山氏はインタビューに応じた際に、現在の中日関係に深い懸念を示し、「安倍政権は発足後、靖国参拝、島の係争の激化により、中国政府と中国人を憤らせた。日本は歴史を直視する勇気を持ち、歴史の事実をよく振り返り、日中国交正常化のスタートラインに戻るべきだ。こうすることで、両国関係の未来を切り開くことができる」と指摘した。
鳩山氏は、「楊潔チ国務委員は、中日間にはさまざまな問題が存在するが、中国は中日の四つの政治文書を引き継いだ上で、両国関係の発展に力を尽くすと発言した。日本も中日共同宣言、その後調印した共同文書を順守し、日中関係の改善に努力するべきだ」と語った。
同フォーラムの開幕式に出席した米国のキッシンジャー元国務長官は式辞の中で、中米の「新型大国関係」構築の重要な意義、中米関係の動向の中日関係への影響に言及した。鳩山氏は、「平和的な中米関係は、日中関係の安定的な発展を促す。現在、日米の連帯感は中米より強いように見えるが、米国の重心は遅かれ早かれ中国に移るはずだ。このような情勢の中、日本は中国と調和的な二国間関係を構築する必要がある。これは安倍政権では実現しがたいが、長期的に見れば、日本は世界の流れに逆らえない。日本の政策はアジア重視、中国重視に向かい調整されるはずだ」と分析した。
鳩山氏は記者に対して、中国人への気持ちを伝えて欲しいと述べ、「多くの日本人は、日本と中国の友好的な交流を願っている。中国の友人は、日本の民間の善意を理解して欲しい。中日は厳しい政治情勢を迎えているが、多くの日本人は中国人に好感を持っている。より多くの中国人が日本を訪れ、日本をその目で見ることができればと思う。これは今回の訪中で最も強調したかったことだ」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年6月23日