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2004 中国市民栄養·健康状況調査
   中国衛生部の王隴徳副部長は10月12日、国務院新聞弁公室の記者会見で、中国衛生部、科学技術部、国家統計局によって行われた「中国の市民の栄養と健康の状況についての調査」の結果を公布した。これは中国で初めての栄養・健康についての総合的な調査であり、2002年の8月から12月にかけて行われ、中国の31の省、自治区、直轄市の132の県、市、区の計272023人を対象とするものであった。調査の結果、住民の食事や栄養状態がここ10年で大幅に改善されているものの、栄養不足・栄養失調という二重の危機が今も存在することが明らかになった。
百歳以上の「長寿人口」、中国では約2万人に
 統計によると、世界の人口60億人余りのうち、百歳以上の高齢者は現在21万人を超えている。人口100万人当たりの百歳以上の高齢者は33人いる計算になっている。
 中国は世界一の人口を誇り、世界人口の5人に1人が中国人という割合だが、百歳以上の高齢者はわずか1万7800人。しかし中国には、「長寿の里」と呼ばれる地域がいくつかある。広西チワン族自治区の巴馬瑶族自治県では、人口24万人のうち、百歳以上の高齢者が74人もいる。100万人当たりに換算すると308人に上る。江蘇省南通市では、人口777万人に対し、百歳以上の高齢者は482人で、100万人換算では62人。同省如皋市では、人口145万人のうち百歳以上が209人で、100万人換算では144人。「長寿の里」としてよく知られている同市では、90歳以上の高齢者も4千人を超えている。80歳以上の高齢者は4万人以上。
 専門家や地元関係者は長寿の原因について、遺伝子学的な要因、クリーンな空気と水、望ましい人間関係、伝統的な生活習慣に含まれる長寿の秘訣などを挙げている。
 
中国、新生児の体重が平均3309グラムに
 調査によると、子供の成長や発育の水準は次第に向上している。新生児の出生時の平均体重は3309グラム、未熟児の出生率は3.6%で、すでに先進国とほぼ同じ水準。
 
中国  1992年に比べると青少年の身長が3.3センチもアップ
 
 1992年に比べれると、中国の都市・農村における3-18歳の児童および青少年の身長が平均3.3センチも伸びている。
 近年、中国の都市・農村の児童および青少年の中で、栄養不良によって病気になる率が下がっていることも分かった。5歳以下の児童の成長が遅い比率は14.3%になり、1992年より55%下った。そのうち、都市は74%、農村は51%低下している。
 一方、児童および青少年の栄養不良は農村では依然として深刻化しており、農村における乳児の補充食品の添加という面での合理性が欠けるという問題が非常に目立っている。
 そのほか、都市の住民に比べると、農村住民の男性の平均の身長は4.9センチ、女性は4.2センチ低いことも分かった。
 
 
都市部で食事の偏りが問題に  肉・油の取りすぎ
 そのほか、都市の住民に比べると、農村住民の男性の平均の身長は4.9センチ、女性は4.2センチ低いことも分かった。
 都市部の住民1人が1日に摂取する脂肪の量は、1992年の37グラムから2002年には44グラムに増え、摂取エネルギーに占める脂肪の割合が35%に達した。これは世界保健機関(WHO)が定めたボーダーラインの30%を超えている。穀物が占める割合は47%で、理想的とされる55~65%を大きく下回った。
 国民全体に共通する問題として指摘されたのは、鉄分、ビタミンAなど微量栄養素の不足。貧血患者の発生率は15.2%、3~12歳の児童のビタミンA不足の発生率は9.3%。都市部住民のカルシウム摂取量は391ミリグラムで、理想摂取量のわずか41%。
 
中国、成人の「体重オーバー」が約2億人に
 同調査の結果によると、標準体重を超過したり、肥満と診断されたりした人の割合も大幅に増加している。大都市の成人の標準体重超過率は30.0%、肥満率は12.3%で、児童の肥満率は8.1%。標準体重を超過している成人は約2億人と見られている。
 それと同時、中国の高血圧症患者の比率が大幅に増加したこともわかった。糖尿病の患者数も増加した。18歳以上の発症率は2.6%で、全国の患者数は推計2千万人以上。
 
中国、高血圧など慢性病の発病率を抑える措置を講じる
 中国衛生部の王隴徳副部長は10月12日北京で行われた記者会見で、中国政府は様々な措置を講じて慢性病の発病率を抑えていくと発表。
 「中国の市民の栄養と健康の状況についての調査」の結果によると、中国の18歳以上の高血圧症発病率は18.8%で、全国の患者数は推計1億6千万人以上に達し、10年前と比べて、糖尿病、肥満など慢性病の患者も明らかに増えた。
 王隴徳副部長は、「中国政府はすでに高血圧などの慢性病を予防、治療する計画を立てており、政府によって展開されている一連の支援プロジェクトも望ましい成果を収めている」とした上で、中国はWHOと協力して慢性病を予防、治療のための新しい計画を立てると同時に、政府による資金投入を増やし、科学に基づいた健康のための飲食知識を普及させ、人々の健康意識を強化するなどの措置を講じて、高血圧症などの慢性病の発病率を抑え、国民の健康水準の向上を目指している」と語った。
 
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