7日昆明で開催された全国民族民間文化の法的保護に関する座談会で、民族民間文化遺産の関係法を制定して保護にあたる取り組みを急ぎ、社会の発展や政治的安定、民族の団結を促そうという提案が出された。
座談会は全国人民代表大会教科文衛委員会、文化部、国家文物局が共催した。
会議では以下の指摘がなされた。目下、全国的に民族民間文化の保護事業は不十分であり、特に民間文学、演芸、伝統工芸美術などの無形文化遺産が損なわれ、消滅していく傾向にあり、そのスピードも速まっている。優秀な民族民間文化資源の海外流出が日増しに深刻になっており、その主な原因の一つは、中国が長い間こうした分野での法的保障を欠いていたことだ。
また、西部地区は中国民族民間文化遺産の宝庫であり、現在の西部大開発という潮流の中で、この問題をしっかり認識し、対策を講ずることは差し迫ったかつ重要なことであり、早急な保護が必要である。
全国人民代表大会教科文衛委員会の担当者によると、「ここ数年、全国人民代表大会の一部代表が、この問題を立法議案として繰り返し提案している。教科文衛委員会もこれを文化立法調査研究の重点事項としてあげており、多くの省でテーマ別の調査研究が進んでいる」という。
担当者は更に、「調査研究は、民族民間文化遺産保護のための法制度確立を早急に進め、国の立法化作業と地方の立法化作業を連携させるのがよいと結論づけている。例えば、雲南省が民族文化の省を全面的にかかげて、「雲南省民族民間伝統文化保護条例」を制定し、充分な効果をあげたように」と述べた。
「人民日報海外版」2000年11月08日