先ごろ行われた第4回日中韓3カ国環境部長・大臣会合では、3カ国の部長・大臣は黄砂抑制への中国との協力を拡大する意向を示した。
中日共同の黄砂抑制プロジェクトは、かなり以前から始まっている。中日友好環境保全センターが1992年に設立し、環境や生態の研究が開始された。中日の専門家1998〜2001年、共同で合計100万元以上の資金を投入し、寧夏回族自治区で黄砂の調査、研究を行った。
中国科学院と日本科学技術庁(現在の文部科学省)は2000年10月、砂が運ばれる過程や構造、気候と環境への影響の研究を双方の政府機関が共同で行うことを決定した。これら地学分野の研究で得られる成果は、砂漠化と黄砂の抑制に科学的根拠を立証できる。
2001年には新疆で黄砂の研究を中日共同で開始し、気象学の観点から黄砂の形成と砂が運ばれる過程についての研究が行われた。
オーストラリアは2000年、1250万豪ドルを中国に援助し、共同で内蒙古自治区の生態などを研究するプロジェクトを開始した。同プロジェクトでは、生態系の保全、再生資源の利用、オアシスの再生と総合的開発、植樹による黄砂の抑制などを重点的に行っている。
ドイツ政府は2001年、1600万マルクを中国に援助し、内蒙古の砂漠化した土地で生態系の保全を行うプロジェクトを開始した。1億元以上を投入し、赤峰市に5年以内で4万ヘクタール以上の造林を計画している。
一部の外資企業も、砂漠地域への環境保全に関心を示し始めた。UNILEVER社は、内蒙古、青海、四川などの地域への植樹、造林、黄砂の抑制に、2001年から5年間で3500万元を投入することを決定した。
「人民網日本語版」2002年4月25日