第十次五ヵ年計画期の四大プロジェクト
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東部への送電が始まる    

 中国国家発展計画委員会と国家電力公司は5月27日午前10時、西部大開発の重点事業「西電東送」(西部で発電した電力を東部に送電する事業)の一部である「川電東送」(四川省で発電した電力を東部に送電する事業)の送電を正式にスタートさせることにゴーサインを出した。これにより四川省で発電された電力が2500キロ余りの送電線を通じて上海市や浙江省などに送電されることになった。

 国の関係部門の計画によると、四川省は今年の増水期に、7億5000万キロワット時の電力を上海市と浙江省に送電する。四川省は今年、重慶にも49億キロワット時の電力を送電する。

 四川省の鄒広厳副省長は同日午後「四川省で開発できる水力資源量は中国全体の4分の1にあたる1億キロワットにのぼり、これまでに1153万キロワットの発電施設が建設された。国の関係部門と四川省の計画によると、2020年までに、四川省の水力発電設備容量は5000万キロワット前後に達し、三峡ダムの発電設備容量の3倍を上回る」と語っている。

 これまで四川省の電力を東部に送電する事業を制約していた主な要素は長江三峡地域の送電線路であった。2000年末までに、四川の500キロボルト超高圧送電線の重慶から万州区までの区間が完成し、湖北省の葛洲ハ(土へんに覇)と上海市を結ぶ区間の500キロボルト直流送電線路も完成していたが、2大電力網は三峡の山々と渓谷によって遮断されていた。今年3月20日、三峡と万州区を結ぶ380キロ区間の500キロボルト送電線が完成し、4月25日までに調整テストも終わった。これで総延長2525キロに達する中国最長の「川電東送」の送電線の全線が完成し、送電の条件が整った。

 この送電は四川―重慶電力網と華中、華東の電力網を接続して初めて行うもので、中国の電力網接続事業、地域を越えての全国の電力資源を利用する事業が新たな段階を迎えたことを示すものである。

 「チャイナネット」 2002年6月5日

 
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