全国政治協商会議の人口資源環境委員会は先ごろ、「水と砂漠化」を議題に会合を開き、専門家や学者、政府高官70人余りが参加し意見を交換した。
この席で張春園副主任は、深刻化する砂漠化を防止するため、洪水防止と同様に国務院が直接所管する砂漠化防止対策本部を設置するよう提言した。
国家林業局砂漠防止弁公室によると、すでに砂漠化された面積は広東省一省に相当し、5年ごとに北京市の面積と同じ土地が砂漠になっている。
張春園副主任は「砂漠化防止には水利部や農業部、林業局など多くの省庁が係わっているが、縦割りの関係から総合的な防止対策を講じるのが難しい。権威ある機構を設立する目的は、こうした状況を打破し、各省庁の協調を強化して砂漠化防止を有効に防止することにある」と強調した。
中国林業科学研究院砂漠化防止研究・開発センターの盧琦博士は「水資源には砂漠化の防止が欠かせない前提条件である。政府内には10を超す水管理機関があるが、あいにく水資源を統一管理する機関はない。そのため用水や節水は有効管理されておらず、水資源の開発もまた統一計画と科学的管理に欠けている」と指摘した上で、砂漠化の防止では国務院の各主管機関の結束が鍵となる、との考えを強調した。
「チャイナネット」2002年6月6日