蘇州の景徳路通り262号に位置し、頤園とも称される。もとは唐の時代の金谷園の跡であり、明の嘉靖の頃に、相次いで学道書院、督糧道署に変わった。万暦年間の頃は申時行の官邸であった。明の末期に清の初期に申時行の孫の申継揆が蘧園を築造した。清の乾隆年間においては刑部員外郎の要職にあった蔣楫の邸宅であった。蔣は「求自楼」を築造した。楼の裏に築山をつくった。「飛雪」という池も掘った。その後相次いで尚書畢沅、大学士孫士毅の邸宅であった。庭園の中に築山があり、いまでもそれが残っている。道光29年、汪為仁が汪氏宗祠を建て、北東側の庭園を再建して頤園と称し、環秀山荘とも称された。咸豊、同治の頃の戦争で庭園が破壊され、光緒の頃に修復された。1949年には山一つ、池一つと「補秋舫」しか残っていなかった。
1984年6月から1985年10月までの期間に、蘇州市園林局と刺繍研究所が共同で出資して、かなりの規模の修繕を行った。蘇州園林設計室が設計し、蘇州古典園林建築公司が施行し、工事の総投資額は60万元に達した。「環秀山荘」の四面庁、有谷堂、問泉亭、辺楼などが再建された。建築面積は754平方メートルで、塀200余メートルを新規築造するか修繕し、地面を246平方メートル舗装し、築山を固め、「飛雪泉」の泥をさらい、池をしゅんせつし、樹木を植えた。
環秀山荘の敷地面積は2179平方メートルである。庭園は山を主とし、池の水を補とし、建築物は多くはない。庭園は面積が小さいとはいえ、情緒に富んでいる。特に戈という姓のあるじが設計した築山は絶景と言える。面積はわずか0.5ムーであるが、岩また岩、谷また谷で、山を回って見ると、足をすすめるたびに景色が違ってくる。主峰が南東側にそびえ立ち、二つ目の峰は北西側にあり、池には水がたたえられ、青々とした木々とよいコントラストをなしている。山には険しい山道、洞穴、静かな小道、石のがけ、断崖などがあり、天然に形成されたようである。主峰は高さ7.2メートル、谷の深さは12メートル、長さが60余メートルの山道が回りくねっている。
観光スポット：四面庁、辺楼、問景色亭、右谷堂
「チャイナネット」2002年3月7日
