カンリンゴチ峰には常に白い雲に立ち込めているので、その本当の姿は容易に見てとることはできない。山頂は一年中雪に覆われ、他の多くの山峰よりはるかに高くそびえ立ち、人々の胸を打つ力を持っている。この山峰の頂上部は円形のピラミッドに似ており、四つの側が対称的になっている。いまだに誰にも征服されていない。

　尊敬の気持ちを表すため、この地を訪れる観光客のほとんどが山を一回りしている。

　交通　山に入るには、南と西の二つのコースがある。

　南コース　カシュガルから新疆－チベット自動車道路にそって南へ向い、イエルカンドから三日で獅泉河に着き、そこから神の山に向う車に乗り換える。イエルカンドはこの自動車道路の実際の起点であり、自動車道路には交通手段がなく、ホテルの車に乗るか、あるいは道端でチベットに行く軍用車をヒッチハイクすることになる。車代は約400元ぐらいである。獅泉河は神の山から480キロ離れたところにあり、順調ならば1日で着く。車代は50〜100元。

　西コース　ラサから西へ向い、ヤムゾユムコを経てラズに着く。古い道を利用すると、山峰の頂上から羊湖を鳥瞰することができる。古い道は時間がかかるので、ラズあるいはシカズェに一泊しかできない。一人15元。アリに着く前に最も美味しい食事が取れる場所はここである。ラズから更に前へ進むと、泊まる所も食事をする所もめったに見つからない。53キロ離れたカガは、写真を取るいい場所である。更に65キロ進むと、サンサンに着く。そこで泊まることもできる。一晩10元。サンサンから122キロ進むと22道路班詰め所に着く。そこにはアリの方向を示す交通標識があり、北と南という二つのコースに分かれている。

① 北コースは6日間かかる。非常にでこぼこした道であるが、風景は大変美しい。温泉と間歇泉が見られる。そこから242キロ離れた所へ向うと、コチェン県に着く。高原旅館の宿泊料は一晩15元。そこから北へ117キロ行くとドンコに着く。そこは分かれ道になっていて、ここの塩をラサやシカズェに運ぶトラックが走っている。分かれ道から西へ90キロ離れた所にゲゼがある。そこには四川ホテルがあり、一泊10元。次のゲガイは泊まったり食事を取ったりするのにもってこい場所だ。県の招待所に泊まると一泊10元。ここからアリの獅泉河鎮まで112キロあり、車の中で5、6日揺れられた後では、こんなに平らな道がないと感じる。獅泉河鎮から神の山まで1日で着く。

② 南コースは北コースより距離が短い。大体4日間かかる。乗せてくれる車がなく、車をチャーターするしかない。南コースは非常に危ない。熊に出会うと命を落とすおそれもあるので、できるだけこのコースを避けたほうがよい。

宿泊　ラズホテルは20元、ガンジスホテルは30元、神の山ホテルは25〜100元。夜になると、自家発電で電力を提供することになっている。食堂はない。ザダから獅泉河鎮に向う途中での宿泊料は20元。そこでやっとお風呂に入ることができるようになる。イスラム教の浴場は1人8元。ここで物資を補充することができる。チベット族の住民のところでヒツジを買って、その場でつぶしてもらって料理することもできる。

　注意事項　

① 冬と春は大雪で山を閉ざされるので、南コースを通って新疆－チベット自動車道路にそって行こうとするなら、毎年の5~10月にしたほうがよい。天気も途中の食、住の条件も劣っているので、防寒の衣類や薬を充分持っていったほうがよい。

② ラサから西へ向ってアリに行くには、往復4000キロで約15日かかる。車1台の賃借料は1万〜1万7000元。このコースを取る観光客は次のことを注意すること。つまりラサを出発すると、最後のガソリン・スタントはラズにしかなく、そこから獅泉河まで1600キロの道にはガソリン・スタントが一つもない、ということである。

「チャイナネット」2002年7月23日