「第10回・中国の大学生、院生『日本語作文コンクール』の最終審査と表彰式が21日、北京大学で行われた。コンテストは日本国際交流研究所と中国日語教学研究会が主催。全国86の大学から2017作品の応募があり、遼寧師範大学の陶金さんの作品が1等に選ばれた。
表彰式では北京大学のカク平副校長、日本国際交流研究所の大森和夫所長、中国日語教学研究会の胡振平会長らがスピーチを行った。また日本の駐中国大使館職員が、川口順子外相、遠山敦子文部科学相からのお祝いのメッセージを伝えた。
下記は21日の最終審査で書かれた陶金さんの作文である。
テーマ:「拝啓 小泉首相殿」
拝啓
小泉首相殿
今日は中国の伝統的な日――中秋節です。中国人も、日本人も、この夜の中秋の名月を眺め、平和と友好を願う思いも同じでしょう。
家族が団欒するこの日に、中国で日本語を勉強している大学生の私は、小泉首相に手紙を書いて、自分の考えを述べたいです。それは、中日関係は“昨日より今日、今日より明日”となるべきだと思います。
昨日の暗い歴史は今日の中日関係に対して、障害になることではなく、明日の中日関係は順風満帆となる風と帆であるべきでしょう。そして、明日の真の中日友好関係を築くために、中日両国の政府と国民は力を合わせて、頑張らなければならないと思います。日本政府が過去の歴史を直視し、更に、歴史を見直し、中日両国民の気持ちと願いを理解していただきたいと願っています。
最後に、“海上昇明月、天涯共此時”という名句を味わいながら、世界平和と中日友好の素晴らしい未来の中秋の明月はますます明るくなることを心から願っています。
敬具
「人民網日本語版」2002年9月24日
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