農業部の賈楊陵・総畜牧師(高病原性鳥インフルエンザ対策担当報道官)が16日明らかにしたところによると、中国は鳥インフルエンザ対策での東南アジア諸国連合(ASEAN)との協力を強化し、国の鳥インフルエンザ参考実験室でASEAN諸国の技術者育成を支援することを決定した。
賈総畜牧師によると、中国とASEAN諸国の協力は、国連食糧農業機関(FAO)や世界保健機関(WHO)など国際組織の指導を受けて進められている。中国はFAOが北東アジア地域で展開する鳥インフルエンザ対策実験室による診断・検査での協力ネットワーク事業に参加している。支援は、中国や朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)、モンゴルなどが対象となっている。
このほか中国は、ASEAN諸国を対象とするFAOの鳥インフルエンザ完全地域への緊急支援事業にも参加している。商務部はこれまでタイ、ベトナム、インドネシアなど6カ国に45万ドルを提供し、農業部はタイとベトナムに対策に必要な物資をおくっている。このほど決定した参考実験室の開放と技術者育成への支援は、FAOの協力を受けて現在準備が進められている。
技術交流面では、ASEAN諸国が中国へウイルスのサンプルを提供する予定。中国がWHOに提供した生ウイルスのサンプル4種は香港での分離作業を完了しており、ヒト用ワクチンの開発にも役立つと見られる。
「人民網日本語版」2004年3月17日