新疆ウイグル自治区にあるガナス(喀納斯)湖を訪れるなら、やはり秋がよい。9月から10月にかけて、木々の葉は黄色に変化する。アルタイ山の南麓に広がるシラカバ林。ここは山紫水明の世界。真っ白な雪にひっそりと覆われた山頂。人跡希な地なので、植生は完全な形で残されている。秋は色彩が“大演奏”するときだ。一斉にシラカバの葉は黄色に、そしてカエデの葉は紅色へと変わっていく。秋風に山全体が震えているかのようだ。
金色の山々を背に、ガナス河が静かに流れ、真っ直ぐに伸びた背の高いシラカバの木が疲れを知らぬようにそれに“唱和”する。どこまでも美しい光景だ。日の出、日の入りを迎えるバイハバ(白哈巴)村にカオム(禾木)郷村、質朴なカザフ族、ウイグル族、蒙古族の村民……。遠方から訪れる人は、眼にする光景に感動することだろう。
「チャイナネット」2004年10月25日