黒竜江省の省都ハルビンにある太陽島は、避暑地として内外にその名を知られる。市内を流れる松花江の北岸、スターリン公園の対岸に位置し、真珠のように美しいところだ。
ここにはかつてソ連人の別荘があり、拡張工事が続けられて島と呼ばれるようになった。風景は極めて秀美。青い水に囲まれ、花が咲き乱れ、草木が生い茂り、優雅で静謐さのなかに野趣が感じられる。
夏。秀麗な風景に穏やかな気候。西側では花々が競い合い、あたり一面緑に覆われる。太陽湖にはハスの花が優美な姿をみせ、彩雲のように輝きを増す。白砂、そして島に寄せるさざ波。アカマツやフジマツ、エゾマツ、ヤナギ、シナニレ、シナノキ、ライラック、バラなど喬木や灌木は30万株を数える。
冬。雪と氷に包まれ、北国のハルビンならではの世界が出現する。氷の張った松花江は、スケートやそり滑り、アイスホッケーなどウインタースポーツを楽しむ人で賑わう。年に1度開かれる雪氷祭りは内外に有名だ。氷の彫刻、雪の建築物が素晴らしい。
人工と自然の風景が交錯するのが太陽島だ。「仙鶴群」や「母子鹿」など20余りの景勝地が島に彩を添える。中日友好園。異国情緒に溢れ、独特の魅力がある。太陽湖。水は底が見えるほど透明で、「水閣雲天」が湖中に聳え立ち、平舟が水にゆらゆらと揺れ、艶やかなヤナギが垂れ下がっている。湖東ではハスの香りが漂い、魚が元気よく泳ぎ、湖西は水鳥が集まって一際美しい。創意工夫に満ちた「水閣雲天」が、その姿を静寂な湖面に映している。太陽山。清泉と飛瀑、そして重なり合う怪石。北側の長い土手にはヤナギ、西側には松涛の回廊と、美しい光景を織りなしている。金色の河にあずまや。「金鶏」が防波堤に巍巍として聳え立ち、「園亭」や「方亭」「扇面亭」の間を回廊が走る。
太陽島はまさに避暑の楽園、絶好の野外活動の地だ。
「チャイナネット」2004年10月27日