浙江省は今年から、発展が遅れている211の郷と鎮で「千人の人材を育成し、1000の村の発展を促す」をテーマとするプロジェクトを実施することになった。25歳以下で高校卒、農業・林業に携わっている貧しい農民を対象に、無料で農業関連の大学教育を行うもの。今年は、この政策のおかげで大学入学の夢を実現させた農民は合わせて93人に達した。
これらの農民大学生を受け入れたのは浙江省の林業学院。農民大学生たちはここで2年間、森林病虫害の予防やコントロール、果樹栽培、漢方薬材の栽培、動物の飼育、山地野菜の栽培などの農業関連のコースで勉強することになっており、卒業後は短大の学歴を獲得することができる。また、成績の優秀な学生たちは、一般の大学生と同じように奨学金を受け取ることができる。授業料はすべて浙江省の貧困扶助基金でまかなわれるという。
浙江省の貧困扶助弁公室の専門家たちは、政府が農民の大学での受講をサポートすることは、「どの村にも大卒がいる」という目標を実現し、社会主義の新農村を建設する上での具体的な実践でもあると見ている。「知識があり、技術を身につけ、経営に精通する」というのは、新しい世代の農民のイメージであり、彼らは新農村を建設する上での大黒柱である。農民大学生たちが卒業後、身につけた技術を地元の農民たちに教え、農業技術の普及と農村の発展に一役を買っていくことになろう。
「チャイナネット」2006年2月27日