北京・上海間高速鉄道は、中国最初の世界先端の高速鉄道となると見られており、幹線の総延長は約1318キロで、走行方向は既存の北京・上海間鉄道の路線とほぼ平行のものである。全線が複線で、設計時速は350キロ、運営初期の時速は300キロ。この時速では、北京から上海までの走行時間はわずか5時間となり、現在の特急列車よりも9時間短縮することが可能となっている。この高速鉄道は旅客専用路線として企画されており、上がり、下りそれぞれの年間旅客輸送量は延べ8000余万人に達する見通しである。また、その開通後においては、在来の北京・上海間の鉄道は貨物輸送を主体するものとなり、上り、下りそれぞれの年間輸送能力は1億3000万トンに達すると見られている。これで、北京・上海間の旅客輸送と貨物輸送の需要がともに満たされ、交通機関の輸送能力不足の問題も根本的に緩和されることになると見られる。
北京・上海間高速鉄道の沿線には、北京、天津、済南、蚌埠、南京、無錫、蘇州、上海など21の駅が設置されることになっている。鉄道部の何華武チーフエンジニアは新華社の取材を受けた際、ラッシュ時には、3分間おきに発車することが可能で、旅客は随時に乗車し、座席を取ることが確保できると語った。
肝心の乗車券の料金について、国家発展改革委員会運輸研究所の汪鳴副所長は、高速鉄道はまだ未着工なので、現在のところで乗車券の価格を確定することはできないとしながら、運営コストと市場における競争などの要素を総合的に考慮に入れば、高速鉄道の乗車券の料金は民間航空と一般の鉄道のの中間にあるのではないかと語った。また、関連専門家は、高速鉄道の乗車券の料金は空の便の料金の55%に相当する可能性があり、現在の北京・上海間のフライト料金を1130元とすれば、高速鉄道の乗車券の料金は600-700元となるのではないかと語った。
「チャイナネット」2006年4月18日