2008年に打ち上げ予定の有人飛行船「神舟7号」に関連し、宇宙飛行士が船外活動で着用する宇宙服をめぐり、一連の地上実験が行われ、成果を収めている。中国が独自開発した素材を用いた宇宙服の原型も、すでに完成したという(写真)。中国新聞社ウェブサイトが、黒竜江省のテレビ局「黒龍江電視台」からの転電として伝えた。
実験は、哈爾濱工業大学が委託を受けて進めている。哈爾濱工大は、神舟7号打ち上げのプロジェクトで、2つの重要な研究を担当する。1つは、宇宙飛行士が船外活動で着る宇宙服に関する一連の地上実験。これまでの宇宙服と異なり、神舟7号の宇宙飛行士が着る宇宙服は、1隻の小型宇宙船に匹敵する技術が詰め込まれる。一連の地上実験では、この「小型宇宙船」に対する測定検査を行い、どんな宇宙服が宇宙空間での活動に最適かを模索する。
宇宙飛行士の船外活動にあたっては、宇宙飛行士の生命の安全確保が極めて重要となる。哈爾濱工大の研究プロジェクトは、宇宙飛行士の船外活動を地上で再現する機器の研究開発を受け持つ。機器は、宇宙環境を再現し、宇宙飛行士が船外活動を訓練する条件を整える。現在、すべてのプロジェクトが順調に進んでいる。
「人民網日本語版」 2006年4月25日