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経済時評:さらなる関税引き下げ、開放の推進

世界貿易機関(WTO)加盟時の関税引き下げの合意事項に基づき、中国は7月1日から自動車・自動車部品への輸入関税率をさらに引き下げる。普通乗用車、オフロード車、小型バスの完成車は現行の28%から25%に、車体、車台、中・小排気量のガソリンエンジンなど自動車部品は現行の13.8~16.4%から10%に引き下げる。これによりWTO加盟時の自動車への輸入関税の引き下げに関する合意がすべて履行されたことになり、加盟後5年間の中国自動車産業の移行保護期間も終結する。(文:杜海涛)

関税率の高低は、国の市場開放の度合いを判断する主要な指標だ。中国は2001年末のWTO加盟時から2006年1月まで、5年連続で税率を大幅に引き下げた。全体の関税率は加盟前の15.3%から9.9%にまで下がり、税率引き下げに関するWTO加盟時合意のほとんどが履行された。

関税率引き下げは、世界に向かって懐を大きく開き、より積極的、より開放的に経済のグローバル化の潮流に溶け込む中国の姿勢を、明確に示している。昨年、中国の輸出入総額は1兆4千億ドルに達した。うち輸入は6601億2千万ドルで、2001年の貿易総額である5097億ドルを超えた。これと同時に、中国はWTO加盟時の合意事項を全面的に履行してきた。関連法規を改正し、通信・法律・会計・医療・教育分野などの市場参入と外資規制を段階的に撤廃し、より高いレベル、より広い分野での対外開放を着実に進めてきた。現在、中国大陸部における外資の直接投資は実行ベースで6200億ドルを超え、55万社以上の外資系企業が誕生している。2005年には銀行・保険・証券業界の外資導入が過去最大の118億ドルに達した。シティバンク、AIA、ウォルマートなど外国企業が各都市に店舗を増やすことで、国内外の企業が同じ土俵で競争することになり、一般の市民はより多くの、より良い製品とサービスを享受し、さらなる便利さと実益を手にするようになった。

開放拡大により、多数の企業による海外進出も促された。2002~2005年、中国の対外直接投資額は179億ドルに達し、年平均36%の成長を見せた。在外中国系企業は1万社を超え、一部の有力企業は国内外で研究開発・生産・販売・サービスを手がける多国籍企業へと成長しつつある。

関税の引き下げと市場の開放は、中国が世界と交わした約束であるに留まらない。さらには、経済のグローバル化という新たな情勢の下で、チャンスをつかみ、積極的に対応し、マイナス面を排除してプラス面を確保するものであり、貿易強国に向かって進み、経済発展を促すための賢明な選択なのである。中国がここで立ち止まることはありえない。中国は引き続き改革開放を進め、パートナーと利益を共有する望ましい局面の構築に努めていく。

「人民網日本語版」2006年6月29日

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