山間に抱かれた青海省海北蔵(チベット)族自治州の祁連県では7月、川辺、高山、峡谷が緑に満ち、菜の花の香りが漂っている。祁連県は祁連山の南麓に位置することから名付けられた。「祁連」は古代の遊牧民族・匈奴(きょうど)の言葉で「天の山」という意味がある。
古くはシルクロード南路の経由地であった同県は、青海の「北の玄関口」とも呼ばれていた。省政府の置かれる西寧市からは286キロ、甘粛省の張掖市から210キロ離れており、漢族、蔵族、回族、蒙古族、撒拉(サラ)族など15の民族が暮らしている。悠久の歴史と広い草原を持ち、深い森林や鉱脈も多い。1980年には国家級自然保護区に認定された。
「人民網日本語版」2006年7月13日