中国中央電視台(CCTV)の「晩間新聞」は9日の放送で、台風8号が9日午後時点で、すでに非常に勢力の強い「超強台風」になっており、中心付近の最大風速は56.1~61.2メートルに達したと報じた。
専門家は台風8号について「過去40年間に中国に上陸した中で最大の台風であり、勢力を削がれないまま浙江省と福建省の沿海部に直接上陸する初の台風でもある」と指摘する。新華社は、台風の接近を受けて、浙江省沿海部の各地で船舶や住民の緊急避難が行われたことを報じている。
9日午後11時の段階で、寧波、温州、台州、舟山など浙江省の沿海部では、すでに住民20万人が避難を完了した。現在も各地で、台風の状況をにらみながらの避難作業が続けられている。
台風8号は今後も西北西に進むとみられ、10日昼から夕方にかけて浙江省温嶺から福建省連江の沿海部一帯に上陸するおそれがある。この影響で温州、台州、寧波の南部、麗水の東部では10日昼から夜を中心に、24時間で100~250ミリ、局地的に250ミリ以上の降雨が予想される。
写真:9日午後、飛行機から撮影した浙江省沿海部の上空。大量の雲が東から西へ急速に移動している。台風8号は10日午後から夜にかけて浙江省と福建省の沿海部一帯に上陸するとみられている。(中国新聞網)
「人民網日本語版」2006年8月10日