ヘルシンキで開催されている第6回アジア欧州会議(ASEM)首脳会議に出席中の温家宝総理は10日、韓国の盧武鉉大統領と会談し、主に朝鮮半島情勢について意見を交換した。
温総理は「朝鮮半島情勢が複雑で敏感な原因は、朝鮮半島が依然として冷戦状態を脱却しておらず、主要当事国が長期間敵対し、相互信頼を著しく欠くことにある」と指摘。関係問題の解決には、各国が忍耐を保ち、知恵を出し合い、対話と協議を通じて困難と相違を克服する方針を堅持することが必要と強調した。
さらに、朝鮮半島の非核化実現が、北東アジアの安全保障において、依然として最も突出した問題であることを指摘。「中韓両国は引き続き緊密に協調し、6カ国協議の共同声明の精神を堅持し、長期的・大局的視点に立ち、冷静と自制を保ち、柔軟性を表出し、6カ国協議の早期再開を勝ち取るよう関係国を促すべきだ」として、韓国側と共に努力し、最終的な朝鮮半島の非核化実現と、北東アジアの平和と安定の維持に貢献していく意向を示した。
盧大統領は温総理の見解に賛同し、「各国は信頼の確立に努め、対話による問題の解決を探るべきだ。情勢を緊張させるような事をしてはならない」と強調。中国が朝鮮半島核問題において発揮している積極的かつ重要な役割への支持と感謝を表明し、中国側と緊密に協調し、北東アジアおよび朝鮮半島の平和と安定を共に守っていく意向を示した。
「人民網日本語版」2006年9月11日