商務部公式サイトによると、世界貿易機関(WTO)のラミー事務局長はこのほど、世界のチャット仲間とのチャット中に、中国と欧州の「靴紛争」に対し、「反ダンピングの濫用は不当」であり、中国側はWTOに上訴を提出することができると発言したという。WTOメンバー国家間の貿易紛争について、ラミー局長がこれまでコメントを行なうことはほとんどなかった。しかし、ラミー局長は今回のチャットで、中・欧間の「靴紛争」に対する見解をはっきり示し、今回の事件がこの種の紛争についてはっきりさせるグッドタイミングだと語った。ラミー局長によると、中国がEUの決定が公正なものではないと感じるなら、WTO紛争解決機構に随時訴えを起こすことが可能という。というのも、WTOが協議に対する監督権限を有しているからだ。ラミー局長は、「反ダンピングは濫用すべきでない」と強調、反ダンピング措置は現実的に競争に問題が存在する場合にのみ、行使されるものだと語った。
ただし、ラミー局長は、輸出製品の価格が国内で販売される際の「正常価格」より明らかに低い場合、輸出目的国の関連産業利益を損なうことは明白であり、WTOは関連国家が反ダンピング措置を講じることを許可するとも表明した。
「人民網日本語版」2006年10月26日